- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140818633
作品紹介・あらすじ
たおやかでまっすぐな言葉が紡ぐ、ありのままの本音。
等身大の上白石萌音があふれた文筆処女作となるエッセイ集、完成!
何気ない日常の断片や去来する思い、情景などを綴った50篇におよぶエッセイ、大切な家族との再会や、ゆかりの地を巡った故郷・鹿児島ルポ、初の創作となる掌編小説、思い出の写真とともに振り返るバイオグラフィ、本人撮影によるフィルムカメラスナップ……。
これまでブログやSNS、メディア取材などでは語られなかった気持ちや、家族・友人への思いなど、過去を振り返りながら足もとを見つめ直し、そして未来へ思いを馳せるように、ありのままに瑞々しくも至妙に綴られた文章はすべて書き下ろし。何気なくてあたたかな数々の“記憶”をあざやかな“叙述”として編み上げました。
豊富に収載する写真は全点初公開。文章と写真によって、俳優、歌手、ナレーターなど幅広い活躍でいま最注目の上白石萌音さんの多彩な魅力をあらゆる角度から描き出し、知られざる素顔と胸の内を知ることができる、ファンならずとも必携の一冊です!
【上白石萌音さんよりタイトルの決定に寄せて】
お芝居も、歌も、声の仕事も、はては現場の雰囲気に対しても、これまでの仕事の根底において大事にしてきたのは、自我を消して「求められる色に染まること」であった、と。そして、ありとあらゆる色と出逢う、貴重な経験をさせていただいてきたのだ、と。
そのように見つめ直してエッセイを綴っていると、たくさんの楽しいこと、嬉しいこと、つらいことなど、本当に「人生いろいろだな」と言えるような経験を次々と思い出しました。現時点でのそれら全部を、大きな意味で込められるものにできたらと考え、『いろいろ』と名づけました。 ――上白石萌音
■目次
*はじめに
*エッセイ
「踊る」「視る」「懐かしむ」「読みこむ」「採る」「完パケる」「灯す」「駆られる」「決まる」「学ぶ」「読み上げる」「歩く」「断ち切る」「揃える」「降る」「鳴らす」「交わす」「合わせる」「駄弁る」「歌う」「食べる」「挟む」「ふやける」「減らす」「愚痴る」「叩く」「赴く」「住む」「生きる」「立ち返る」「めくる」「失くす」「写る」「違える」「オフる」「入る」「観る」「並べる」「参る」「宿る」「始める」「料る」「走る」「応える」「おます」「触れる」「褒められる」「演じる」「撮る」「終わる」 《全50篇》
*わたしの〝萌音さんの色〟
*掌編小説
*わたしがいた風景~鹿児島小旅行リポート~
*足あと、いろいろ
*『いろいろ』ができるまで
*あとがきにかえて
感想・レビュー・書評
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「いろいろ」
上白石萌音さんの、初のエッセイ集。
上白石さんが本を書かれることがあったらぜひ読んでみたいと思っていた。それは、瀬尾まいこさんの「そしてバトンは渡された」の文庫の解説を読んで
とても温かみを感じる言葉選び、読書家を感じさせる語彙力に惹かれていたからだ。
本のタイトルも上白石さんの直筆だ。柔らかく、まっすぐな綺麗な字を書かれるのだなぁと惚れ惚れしながら眺めてしまった。
エッセイを読んで、仕事も普段の生活もとても丁寧に向き合っておられる様子がよく伝わってくる。
中には、上白石さんが撮られた写真も載っている。その写真がまた、文章と同じくらい優しい。
色味がエモい。とっても好きだ。
どのエッセイにもはっとさせられる言葉や、こんな言葉選び素敵だなっていうのが載っているのだけれどいくつか。
・いつか(原田)マハさんの住むパリに遊びに行きたい。もしかするとその日は、京都に急行したあの日のように、突然訪れるかもしれない。その時たくさんのことを感じられるように、心の畑をこつこつ耕して柔らかくしておこうと思う。
・父の隣を走ると心身が整う。そしていつも、無理をせず自分のペースで足を前に運ぶことを教えてくれる。背筋を伸ばすこと。呼吸を深く保つこと。なるべくドタバタと音を立てずに、少し先の地面を見据えて前に進むこと。こうやって並べてみると、正しい走り方は健やかな生き方に似ている。
・褒め言葉の受け取り方ってとても難しい。謙遜しすぎると失礼に当たるし、すべてを鵜呑みにしていたら、自分を過信するようになってしまうだろう。自信は必要だけれど過信は危険だ。
私は、いただく時はありがたく頂戴して、そのあとは部屋の箪笥あたりに大事にしまっておくことにしている。そこから必要な時に必要な言葉を取り出して、心のポケットに入れておくのがいい。いつも全部持ち運んでいると、足元が見えなくなってしまうから。
手元に置いて、ホッと一息つきたいときに読み返したい一冊になった。 -
とても好きなエッセイだった!!毎日読み進めるのが楽しみで至福な時間だった!
装丁・ブックデザインやもねねんが紡ぐ言葉たち…どれも彼女の柔らかい笑顔や雰囲気のイメージ通りで素敵だった。とにかくもねねんの紡ぐ言葉が素敵で癒されたなー。フフッと笑えるところや茶目っ気な面が見え隠れしていて最高でした!!!本当に可愛い(はーと)また、姉妹のエピソードや朝ドラ『カムカムエヴリバディ』を撮影する前や最中のエピソードを知ることができたのも良かった。
さらに、この作品が出版されるまでの過程を知ることができたのも本が好きなもねねんらしかった。隅々まで観察したくなったしより愛おしく感じた。
個人的には、もねねんが幼少期にマイブームだったものがほぼ自分と被っていたことや坂本作品にはまっていることを知ることができて嬉しかった。いつか坂元作品に出演するもねねんの姿を観ることができたら嬉しいなー
やはり、もねねんの人柄は素敵で誰からも愛されるだろうなと改めて実感した。もねねんのファンは勿論、ファンでは無い方も彼女が紡ぐ言葉に魅了されてほしいです!! -
萌音ちゃん、かわいい。さらっと出てくる「妹」はもかちゃんなんだよなぁと。カムカムエブリバディが大好きだったので、その時の話題があり嬉しかった。タイトルも「いろいろ」で、関係する方々が萌音ちゃんの色について語るページが入るのだけど、どの色もしっくりくる、不思議で素敵。
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丁寧できれいな文章だなと感じた。文体はその人の心を表していると思う。
美しい文章が多くて、いくつも言葉を書き留めた。
物事に対して実直で、さらに好感が持てた。
朝ドラのカムカムエヴリバディで、萌音さんのきめ細やかな演技に圧倒されてすっかりファンになった。
「安子」に選ばれたときの気持ち。衣装合わせのとき。クランクインのときの気持ち。
朝ドラについても多く触れていて、読めてよかった。
小さい頃にメキシコにいて、すっかり明るくて派手なことが大好きな人なのかと思っていたら、むしろ真逆で驚いた。
目立ちたくなくて、浮いて、ただちに「日本人に戻って」、慎ましくなったというエピソードに、親近感を覚えた。
これからも応援したい女優さんになった。 -
"可愛い"を具現化して"憧れの女の子像"を可視化した、みたいな人だと思っていた。
画面の中の愛される天才は、少しだけ他の人よりも喜怒哀楽のバリエーションが豊かなだけで、丁寧に、繊細に、いろいろな色で世界を見ることの出来るような、とんでもなく素敵な人だった。
こうやって人となりを知って、更に彼女のことを好きになっていく。
誰かの言葉には、きちんとその人の温度が宿る。
だからわたしはエッセイが好きだし、本が好きだし、上白石萌音という女性が好き。
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大好きな大好きな萌音ちゃん初の著書。
萌音ちゃんが表す言葉たちは、知的であったかくて柔らかくて、一言一句吟味された言葉たちで溢れていました。
萌音ちゃんの日々感じたことを知るのが嬉しくて嬉しくて思わず一気読み。
2回目読むときはひとつひとつの言葉をもう少し味わうことにします。
エッセイも読みやすくて読書を普段しない人でもすらすら読めると思います。
この本を読んで、より言葉と自分と向き合って表現することを追求していきたいと心から思いました。 -
上白石萌音・萌歌姉妹は本当良いよね〜。
凄く好印象。
今回は、萌音さんの本。
いろいろに合わせて、いろいろなお話が入っています。そして、萌音さんに関わる人たちが、お互いをどんな色のイメージとして見ているかという話もあります。
いやもうね、文体が良いね!凄く!何だろうね。本当に萌音さんのイメージ通りの文章。
読んでいて癒される。心が透き通っていく感じ。
こんな僕が読んでしまって申し訳ない。
これからの萌音さんの作品も、楽しみにしています。
ちなみに、昔、友人から萌歌さんの写真集をもらったので、これで萌音・萌歌揃い踏み。 -
めちゃくちゃ丁寧に作られている本!久しぶりに装丁に惚れ惚れする本に出合った。と、萌音ちゃんの文章は萌音ちゃんが語りかけてくれるみたいにすぅーっと頭に入ってくるな。いつか朗読会してほしい。
あぁー、そうなんです、なんか萌音さんには真央ちゃんとか愛菜ちゃんみたいな空気を感じるなぁ〜と思いながら読んでました…♡
もはや...
あぁー、そうなんです、なんか萌音さんには真央ちゃんとか愛菜ちゃんみたいな空気を感じるなぁ〜と思いながら読んでました…♡
もはや、私のリアル友人以上に私の好きなタイプを把握しておられるかもしれません笑
カムカム終わっちゃいました。岡山舞台なので、欠かさず見ていました。いつも始まる前にブクログ登録終えたいと...
カムカム終わっちゃいました。岡山舞台なので、欠かさず見ていました。いつも始まる前にブクログ登録終えたいと思っていたけど、全然出来ず、さりとてカムカム見ないわけにはいかなくてお昼登録になったことが何回もありました。
ひなたと安子の最後の激走は、往路5キロという話もありますが、護国神社にいくには(番組は滋賀ロケだったらしいですが)岡山市のそれを想定すると、往路10キロほどになって、往復20キロの凄いものになります。‥‥というようなことを考えるのも楽しかった。
最後の閉め方も完璧でした。回転焼きのようにまあるく閉めた。作劇のお手本のような作品でした。
うううっ、終わっちゃいました。
悲しい……、でもよかったと思える終わりかたで、清々しい気分でもあります...
うううっ、終わっちゃいました。
悲しい……、でもよかったと思える終わりかたで、清々しい気分でもあります。
ブクログ登録をさておいても「カムカム」見ないわけにはいかない、そのお気持ちよーく分かります。
たぶんkumaさんのフォロワーさんのなかでは、私が一番分かってると思います 笑
そうそう、岡山ですよね。
kumaさん、観ておられるかしらんと思ってました。
最終回、岡山で桃太郎伝説も完成しましたしね。
桃太郎が「雉」真のユニフォームを着て、息子の剣(犬)とジョージ(「Curious George(おさるのジョージ)」)を連れて甲子園に行く
……、すごいすごい。
本当にラストは怒涛の伏線回収と、驚きのカップル誕生に最後まで突っ走ったドラマだったなぁと。安子の激走以上でした 笑
神社までの安子の激走、凄かったですね。あさイチの朝ドラ受けでも話題になってて、視聴者のかたが往路5キロはあるはずとFAXされてました。
が、10キロだったなんて!
今回滋賀県のロケ地は、あの神社と、稔さんと安子が夕日を見た河川敷と、岡山駅と、空襲のあと廃墟となった街並みだと思います。
岡山駅は旧豊郷小学校でアニメ「けいおん!」で有名なんですよ。
「君の膵臓が食べたい」とかも来てました。
どこも近い場所なので、なんだか岡山のお話でも身近に感じました。
またいつの日か岡山にも行ってみたいです。
大原美術館にもkumaさんのレビューを読んで、ぜひとも行ってみたいと思ってます(*^^*)