狛江市は2021年5月12日、対話アプリ「LINE」と電話による新型コロナワクチン接種予約を一時的に中止すると発表した。予約に利用している米セールスフォース・ドットコム(salesforce.com)のシステム障害によるもので、復旧時期は未定としている。

 狛江市は同日午前9時から75歳以上の高齢者を対象に予約を開始する予定だった。セールスフォースのシステム障害が復旧次第、「予約を再開する」(狛江市広報担当者)。

 米セールスフォースも複数のサービスに障害が発生していると発表している。クラウド上で従業員の勤怠管理を手掛けるチームスピリットによると、5月12日午前6時20分ごろから、セールスフォースのサービスに正常にログインできなかったり、ログイン後に一部機能を正しく読み込めなかったりする障害が起こっている。

システム障害を伝える米セールスフォース・ドットコムのWebサイト
システム障害を伝える米セールスフォース・ドットコムのWebサイト
出所:米セールスフォース・ドットコム
[画像のクリックで拡大表示]

 セールスフォースのテクノロジーチームによると、復旧作業中であるものの、完全な回復の見込みは立っていないという。同チームは、インシデントが内部DNSの変更によるもので、多要素認証を使用している顧客が影響を受けているとしている。

 同日午前、セールスフォースのシステムを利用している厚生労働省のワクチン接種円滑化システム(V-SYS)も一時的に停止した。「現状復旧して稼働している」(厚労省予防接種室)という。