CARS

MINI クラブマン──駐車場に戻ると嬉しくなる 愛嬌たっぷりな相棒グルマ

「クルマは機械で、移動の道具だ」という意見もある。けれども、道具だと思って使っているうちに、いつの間にか心が通い合うようなクルマも存在する。今月は、つい感情移入をしてしまう、そんなキャラクターを持ったクルマにフォーカスする。サブスクやカーシェアリングのこれからの時代、こんな愛されキャラしか生き残れない!? MINI クラブマンの魅力をあらためて探る。
Cars with Smiles MINI Clubman

THAT’S ゴーカートフィーリング

2019年の小変更によって、クーパーS ALL4を除くガソリンエンジン搭載モデルにはデュアルクラッチ式の7段ATが新たに採用された。間もなくデリバリーが始まるディーゼルエンジン搭載モデル、クーパーDおよびクーパーSD には8段ATが搭載される。

ベースボールシャツ ¥12,000、ベースボールパンツ ¥4,500、キャップ ¥3,200、ソックス ¥1,600、バット ¥20,000、グローブ ¥53,000、靴 ¥9,000〈すべてUNDER ARMOUR/ドーム カスタマーセンター〉

ディーゼル・モデル拡充!

ゴーカートフィーリングで、どこまでも飽きないミニ

ポップで愛らしい姿でありながらどこか風格を感じさせ、乗ればココロ弾む快活なフィーリング。MINIはキャラクターのあるクルマの代表だ。そしてこのキャラは一朝一夕に形作られたわけではなく、長い時間をかけて磨かれてきたものだ。

1959年、オリジナルMINIはエンジン横置きのFF(前輪駆動)という画期的なレイアウトで登場。この形式は以後のFF車のスタンダードになった。MINIは〝ゴッドファーザー・オブ・FF車〟であり、街を走るコンパクトカーのほとんどがMINIの末裔。〝ぽっと出〟とはキャラの深みが違うのだ。

ハンドルを切った瞬間にパキッと向きを変え、わずかなアクセル操作にも敏感に反応するダイレクト感も、MINIならではの手応えだ。ラリーやレースで大暴れしたオリジナルMINIの敢闘精神は、いまも引き継がれているのだ。そしてMINIファミリーのなかでも、積んでよし、走ってよし、眺めてよしの万能選手がMINI クラブマンだ。

MINI クラブマンで楽しくも悩ましいのがエンジン選び。ベーシックな1.5ℓ直列3気筒でも軽快に走るが、2ℓ直4ターボのクーパーSだとスポーツカー顔負けの加速、306psのJCW(John Cooper Works)に至っては、その快音と爆発的なパワーで首都高速の千代田トンネルがモナコGPのトンネルに思えてくる。しかも間もなく、滑らかにまわって大トルクを供給するディーゼルエンジンのデリバリーも始まる。気はやさしくて力持ちという、魅力的なキャラクターがMINI クラブマンに加わるのだ。

マイナーチェンジによって、ヘッドランプの周囲を囲むLEDデイライトが、半円から円に変更。MINIのアイコンである丸目がさらに強調されている。ラジエーターグリル内のデザインがすっきりして精悍な表情になったほか、ドアミラーも空気抵抗を低減する形状に変更された。

バックドアは左右に開く、いわゆる観音開きタイプ。テールランプには、ユニオンジャックの模様が。MINIはオックスフォード工場で生産される英国車なのだ。

MINI クラブマン

3ドア版MINIから175mmストレッチしたホイールベース(前後輪の間隔)を利して、居住空間と荷室を充実させたモデルがMINI クラブマン。2019年にデザインとメカニズムの変更を受け、特に運転支援装備が充実した。エンジンはガソリンのほかにディーゼルも用意。4駆も選べる。スペックはディーゼルのクーパーDのもの。

SPEC  全長×全幅×全高:4275×1800×1470mm ホイールベース:2670mm   車両重量:1450kg 乗車定員:5名  ¥4,110,000

Photos ウツミ Utsumi / Words サトータケシ Takeshi Sato / Styling 田名部敦士 Atsushi Tanabe