春の気分を先取り!
まだまだ街ではコートが主流だが、早くもプレ・スプリング・コレクションが登場しはじめた。「TOKYO FASHION AWARD 2022」を受賞し注目を集める「ダイリク」や、フレッシュなカラーが印象的な「MSGM」のアイテムは、装いをチアフルなムードに導いてくれる。また、ファッション界の新たなスター、グレン・マーティンスが手がける「ディーゼル」のアートピースのようなジャケットなど、いまから着られて次シーズンのトレンドを先取りできる話題作をあつめた。
DAIRIKU
旬なファッションデザイナーを表彰する「TOKYO FASHION AWARD 2022」を受賞し、ますます注目度が高まるダイリク。新シーズンを象徴するアイテムが、ボンテージパンツと組み合わせたセットアップだ。細身のシルエットとシャープなディテールが、爽やかな色柄によって優しい表情にアレンジされている。パンツには着脱可能な同じテキスタイルのスカートが付属する。工夫すれば、何通りものスタイリングが楽しめる。
TAAKK
「ターク」の魅力はハイブリッドを駆使したデザインにある。2022年春夏コレクションでは、クラシックからミリタリーという流れで、アイテムが徐々に変化していく様子を表現した。それを象徴するのがこちらのブルゾンだ。単にトレンチコートとMA-1を組み合わせるのではなく、服の中央から外側に向かってディテールと色が変化していく。新しいハイブリッドの手法を感じる1枚だ。
DIESEL
ファッション界の新たなスター、グレン・マーティンスが手がける「ディーゼル」の新作は、70年代のヴィンテージにインスピレーションを受けたジャケットとバイカーパンツだ。もっとも注目したいのは加工のクオリティ。職人がひとつひとつシワや光沢をほどこし、アート作品のような佇まいに仕上げている。見た目は重厚感たっぷりだが、弾力がありコンフォートな着心地を味わえる。
BONEE
ユニセックスなジュエリーを展開するブランドが増えるなか、新たな選択肢に加えたいのが、先日デビューした新ブランド、「ボーニー」だ。丸みを帯びたドロップモチーフのネックレスは、躍動感のあるシェイプが美しい。カジュアルなブロックチェーンは、気負わずにサラッとつけられるのがポイント。これひとつで、なんてことない着こなしの洗練度も上がるはずだ。
MSGM
コートのフロントに大胆に描かれたモチーフは、なんとマーメイド! ロマンチックなアイテムを提案するのは、海の世界にインスパイアされたという「MSGM」の2021年春夏コレクションだ。グリーンの裏地とブルーのフードの組み合わせは、まるで海と空かのよう。それぞれの色彩がネオンカラーなのも、ポジティブな色柄を得意とする「MSGM」らしい。
写真・高橋絵里奈 スタイリング・稲垣友斗、飯垣祥大 文・羽賀まり奈