Pretty in Pink

ピンクが気分だ──もっともジェンダーフルイドな色

ピンク、というのは「自分ではない誰かのための色」だと思っていませんか? 着てみたくなるピンク、揃ってます。

「ダサピンク現象」という言葉がある。「女性向けならピンク色だろう」という安直な決めつけによって作られた女性向け製品が、当の女性の目にはダサく映る現象のことだ。女性は実はピンクを好きではない、というわけではない。「女性ならピンクが好きだろう」というジェンダーバイアスが、疑問視される時代になったのだ。

「ピンクは女性のもの」が単なる決めつけである以上、「男はピンクを好まない」も、もちろん時代遅れ。むしろいまこそ、ピンクを積極的に着るべきだ。

なぜなら、まずピンクはおしゃれだから。ピンクはレトロにもストリートにもモードにも相性が良い、いわば「最強の色」。差し色にとりいれるだけでもキマりやすい。

次に、ピンクを着ることは周りをハッピーな気分にさせるから。周りに与える印象は、「無難」より「楽しげ」の方がいい。ピンクを着た男性は、自分の個性を否定しない余裕や、洒脱さを感じる。

新時代的で、着ればクセになる、令和のニュースタンダードなピンクは、各ブランドからも豊作! 思い込みを捨てて、まずは袖を。

beautiful people

Tシャツ ¥11,000、ジャケット ¥72,000〈ともにbeautiful people/ビューティフルピープル 渋谷パルコ〉

 極厚の肩パッドがin!

ワイドなデザインのシングルジャケット。ピンクの鮮やかさはもちろん、ベルギーリネンの生地の密さ、軽さと清涼感を併せ持つ素材もポイントだ。

California

ヴィンテージシャツ ¥89,000〈California/ハンドレッド バイヤーズ〉

ヴィンテージなピンク

ゼブラ柄とピンク、そして襟をボタンで留めるスタイルがレアな逸品。絶妙なシルエットが「ピーターパンシャツ」のその名のごとく、思わずティーンエイジャーな気分にさせてくれる。

JW ANDERSON

シャツ ¥75,000〈JW ANDERSON/三喜商事〉

柔らかなイラストに包まれて

カタルーニャ出身の新進気鋭のアーティスト、ポル・アングラダのアートワークとブランドの錨のロゴとが融合したシャツ。優しい色使いのイラストと、ピンク色のシャツのトーンがマッチ。

KIDILL

パンツ ¥26,000〈KIDILL/サカス PR〉

今年6年目を迎えるキディル

ストリート×ヴィヴィッドピンクなパンツ! 穿いてみると意外と馴染むのは、ファスナーで調節できる細身シルエットの効果。センターで色分かれしているのにも、意外なスタイルアップ効果が。

FLIP !

LEVI’S ® × HERON PRESTON

ジャケット ¥45,000、パンツ ¥38,000〈ともにLEVI ’ S® × HERON PRESTON/イーストランド〉

あえてのミスを楽しんで

“Mistakes are OK”(ミスはOK)という名のヘロン・プレストンとリーバイスのコラボコレクション。裏返しのベルトループや不揃いなボタンがポイントだ。ド派手なピンクはインパクト大! 

Manolo Blahnik

靴 ¥114,000〈Manolo Blahnik/ブルーベル・ジャパン〉

オックスフォードをピンクで

定番のオックスフォードならピンクでも挑戦しやすい。スペインのカナリア諸島出身であるマノロ・ブラニクならではの、明るい感性が反映されたかのような鮮やかなシェードだ。

ZIIIRO

腕時計 ¥16,181〈ZIIIRO/ヘムト PR〉

こんな時計、見たことない

ジーロは「時間を楽しむこと」を重視するドイツのデザインウォッチブランド。短針と長針がピンク色の渦で表されるユニークな時計は、シンプルかつユニークで、目を惹く。

NEXUSVII.

バッグ 上から:¥22,000、¥24,000、¥14,000〈すべてNEXUSVII./ネクサスセブン〉

天然のバラを抽出したピンク

ネクサスセブンとポーターがコラボした人気シリーズ。特許取得の方法で染められた色合いがなんともみずみずしい。売り上げは一部千葉の被災地へ義援金として寄付される。

BURBERRY / Ray-Ban / Oliver Peoples

サングラス 上から:¥35,700〈BURBERRY〉、¥21,300〈Ray-Ban〉、¥34,300〈Oliver Peoples/以上すべてルックスオティカジャパン カスタマーサービス〉

小物でピンクデビュー

クリアなピンクのサングラスはどこかレトロ。クラシックスタイルに髪を撫で付けてシャイニーにした日のハズしに最適。

Paul Smith

ジャケット ¥80,000、シャツ ¥32,000、パンツ ¥30,000、タイ ¥16,000、靴 ¥55,000〈すべてPaul Smith/ポール・スミス リミテッド〉

着心地もインパクトも最強

パンツのウエストはゴム、ジャケットはソフトメイキング、かつどんな場所で写真を撮っても目立つ! ハッピーなムードの1着。

Photos 小嶋晋介 Shinsuke Kojima、長尾大悟 Daigo Nagao
Styling 諸見里 司 Tsukasa Moromizato / Words 小津はるか Haruka Ozu