町中華の名店・ことぶき食堂の名物メニュー「ブタカラ」のレシピを教わってきた

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荻窪の町中華の名店

まいど、下関マグロです。

今回ご紹介するのは荻窪の老舗町中華、創業してから60年以上という「ことぶき食堂」さんです。

JR荻窪駅から青梅街道を四面道という交差点へ向かいます。環八を北上したところにお店はあります。

あ、あれですね。

 

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見るからに、老舗という感じのたたずまいです。荻窪駅からは歩いて12〜13分くらい。

けっこうかかりますが、歩くだけの価値はあるんですよ。

 

鶏肉の唐揚げではなく、「豚肉」の唐揚げ=ブタカラ

ところで皆さん。唐突なんですが「唐揚げ」は好きですか?

そして、唐揚げというとなんのお肉を思い浮かべますか?

普通は鶏肉ですよね。でも、こちらのお店で「唐揚げ」と言えば豚肉なんです。

お店に入ってみましょう。

 

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ズラリとメニューが並んでますね。一押しの名物メニューがこちらですね。

 

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人気メニューNO.1って書いてありますよ。

「豚肉の唐揚げ定食(900円)」だそうです。“お好みで七味をかけて”とありますね。

常連さんは「ブタカラで」って注文されるそうです。さっそく僕も注文してみましょう。

 

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うわぁ、これ、まじでおいしいやつですよ。間違いないですね。

唐揚げには甘酸っぱいタレがかけられており、もちろんご飯との相性も最高です。

では、つくり方を見せてもらいましょうか。

ちなみにお店はご夫婦2人で切り盛りされています。

 

名店の「ブタカラ」のレシピ

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ご主人の小宮辰之助さんと奥様の京子さん。

お肉を切るのは、奥様です。

 

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f:id:Meshi2_IB:20191117114839p:plain奥様:使っているのは豚肉の肩ロースですね。

 

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f:id:Meshi2_IB:20191117114839p:plain奥様:塊からお肉を切っていきます。このくらいの薄切りですね。そのほうが火が通りやすいですからね。

 

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f:id:Meshi2_IB:20191117114839p:plain奥様:1人前でお肉は200gです。もちろん毎回測ってますよ、多い少ないがあるといけませんから。

 

さて、ここからはご主人です。

中華鍋にラードを入れて、先ほどの豚肉を揚げていきます。

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最近はスーパーでもラードを買うことができるとはいえ、家庭でラードで揚げ物をやるのは少しハードルが高そうですね。

聞いてみたら、家庭で作るときはサラダ油で代用してもいいそうです。

ただ、ブタカラをおいしく作るためのポイントは「いいラードを使うことなんです」とご主人。

 

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お肉に片栗粉をまぶして、中華鍋の油に投入します。

 

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お店での揚げ時間は2分ほど。火加減は強火。ご家庭では火力に応じて揚げる分数を調整してください。

 

f:id:Meshi2_IB:20191117115105p:plainご主人:お肉を揚げるのはやはり動物の油、ラードがいいんですよね。で、野菜を揚げるときは菜種油とか植物のものがいいんですね。

 

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お皿に盛って、秘伝のタレをかければ出来上がりです。

 

f:id:Meshi2_IB:20191117114839p:plain奥様:お好みで七味をかけてくださいね。

 

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たっぷり七味をかけていただきましょう。

 

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辛いのが好きな人は七味唐辛子をかけたほうがいいですね。ビールに合うんですよ、これが。不思議なのですが、飽きずにどんどん食べられちゃいますね。

 

f:id:Meshi2_IB:20191117115105p:plainご主人:たぶん、タレの中に酢が入っているから、さっぱり食べられるんじゃないですかね。

 

それでは、ブタカラの材料はこちらです。

 

【豚肉の唐揚げ・材料(1人分)】

  • 豚肉肩ロース 200g
  • 片栗粉 適量
  • ラード 適量(サラダ油でも代用可)

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(特製ダレ)

  • 醤油 大さじ1
  • おろしニンニク 大さじ1
  • おろし生姜 大さじ1
  • 酢 大さじ1
  • 七味唐辛子 お好みで

 

f:id:Meshi2_IB:20191117114839p:plain奥様:レシピは親戚の方から教えてもらったのですが、七味唐辛子も最初からタレに入っていたのですよ。でも、それだとお子様や辛いのが苦手な方は食べられないので、お好きな方はあとからかけてもらうようにしたのです。

 

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f:id:Meshi2_IB:20191117115105p:plainご主人:タレの分量はそれぞれ同量なんです。生姜やニンニクもすぐに擦ったり、砕いたりして使えるように横に置いてあります。

 

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あとですね、豚肉の唐揚げがおいしいのはもちろんなんですが、ことぶき食堂さんはご飯、味噌汁、キャベツの千切り、お新香などのわき役がものすごくおいしいんですよ。

 

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こちらが自家製のぬか漬け。

 

f:id:Meshi2_IB:20191117115105p:plainご主人:このぬか床はけっこう長いよね、ずっと使ってますよ。

 

f:id:Meshi2_IB:20191117114839p:plain奥様:季節によって漬けるものは変えていますね。冬は白菜の塩漬けをお出ししたりしています。

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f:id:Meshi2_IB:20191117115105p:plainご主人:ウチのみそ汁がおいしいのは、粉削りといっていろいろな魚の粉が入ったものを使っているからじゃないですかね。それと煮干しも使っていますけどね。

 

なるほど、この「粉削り」がポイントか!

 

他のメニューも絶品です

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▲ラーメン(650円)

 

それから、ぜひ食べてほしいのがこちらのラーメンです。

ここは荻窪ですから、いわゆる「荻窪ラーメン」なわけですよ。

魚介のダシが効いているんですねぇ。マジで大好きです。

 

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f:id:Meshi2_IB:20191117115105p:plainご主人:味噌汁と同じで粉削りを使っているのがポイントですね。

 

なるほど、だから魚介の感じが素晴らしいんですね。さすが、というハイレベルな仕上がりです。さてさて、あと一品なにかつくっていただきましょうか?

 

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おっ、炎の料理人ですね。

あっという間に出てきたのがこちら。

 

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▲ニラレバー炒め(単品・650円) 

 

あっちゃー、僕はレバーが苦手なんですが、同行したカメラマンがあまりにもおいしそうにパクパク食べているので、僕もいただいてみました。

おやっ、なんだろう、レバーの臭みがまったくないですね。これはおいしいですねぇ!

 

小宮さんの作る「豚肉の唐揚げ定食」が食べたくなったら

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そう言えばこれまで『メシ通』の取材で、何度かニラレバを食べましたが、どこのお店もおいしかったですね。

この店の名物・豚肉の唐揚げ定食もそうですが、何かがおいしくて評判のお店って、料理人の腕も一流だから、やっぱり他のメニューもおいしかったりするんですね。

ぜひご自宅で作ってみるだけじゃなく、お店で小宮さんが作る本物の「ブタカラ」を試しに行ってみてください!

 

撮影:平山訓生

 

お店情報

ことぶき食堂

住所:東京都杉並区桃井1-13-16
電話番号:03-3390-0545
営業時間:11:00~21:00
定休日:日曜日(祝日は不定休)

www.hotpepper.jp

書いた人:下関マグロ

下関マグロ

1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)、『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)、に『ぶらナポ 究極のナポリタンを求めて』(駒草出版)など著書多数。

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