爪水虫治療薬を自主回収 12人に意識消失や倦怠感

小林化工が自主回収中の経口抗真菌剤イトラコナゾール錠50「MEEK」の錠剤シート(同社提供)
小林化工が自主回収中の経口抗真菌剤イトラコナゾール錠50「MEEK」の錠剤シート(同社提供)

 福井県は4日、同県あわら市の製薬会社「小林化工」が、爪水虫など皮膚病の治療に使う経口抗真菌剤イトラコナゾール錠50「MEEK」約10万錠分を自主回収すると発表した。製造過程で通常の服用量を超える睡眠導入剤成分が混入し、岐阜、大阪、佐賀の3府県で計12人に、意識消失や強い倦怠(けんたい)感などの副作用が確認されたという。半数は回復に向かっているが、岐阜県の男性(59)が救急搬送され、入院した。

 同社は、原料を混ぜる際、担当者が誤って睡眠導入剤の成分「リルマザホン塩酸塩水和物」を入れたと説明。本来は2人一組で確認が必要だったが、1人で作業していた。

 回収対象はロット番号「T0EG08」と刻印され、9月28日以降に出荷された商品。問い合わせは同社学術部(0120・37・0690)。

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