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Photo by Jamie McCarthy/Getty Images for Bill & Melinda Gates Foundation

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ファスト・カンパニー(米国)

ファスト・カンパニー(米国)

Text by COURRiER Japon

2021年も残すところひと月ほどとなった。日本の感染状況は落ち着いているものの、これまで通りの休暇は過ごしづらいかもしれない。もし冬休みのスケジュールが空いているなら、本を読んで思索を深めるのはいかがだろうか。

本の虫として知られるビル・ゲイツは読んだ書籍を定期的に紹介している。今回は「今年読んだ最高の5冊」を紹介していた。「子供の頃からSFが大好きだった」と語る彼の選ぶ5冊はやはり、サイエンスに関わるものが多いようだ。

未邦訳の書籍もあるが、間もなく邦訳版が出版されるものもある。新しい年を迎える前、2021を締めくくる一冊として、ぜひ手にとってみてほしい。


『ハムネット』
マギー・オファーレル

ウィリアム・シェイクスピアは『ハムレット』を書く数年前、11歳だった息子のハムネットを失った──この史実から物語は始まる。子供の死はシェイクスピアの創作にどのような影響を与えたのか。彼はなぜ亡き息子の名前を戯曲に冠したのか? 名作の裏側に隠された史実に新しい解釈を与え大絶賛された、全米批評家協会賞受賞作。邦訳版は2021年11月30日に発売予定。



『プロジェクト・ヘイル・メアリー』
アンディ・ウィア

太陽エネルギーを吸収して太陽系を氷の世界にしてしまう生命体、アストロファージ。調査研究によって、このアストロファージが存在しているにもかかわらず、影響を受けていない惑星系があることが発見される。その理由を探り地球を守るため、宇宙船「ヘイル・メアリー」は3人の乗組員を乗せて長い旅に出た。食料不足を解消すべく、3人は乗船後すぐに長い眠りにつくが、主人公ライランドが目覚めたときには仲間2人がすでに息絶えており、自分の名前すら思い出せない状態であることに気づく。いったい彼らに何が起きたのか? 邦訳版は2021年12月16日発売予定。


『コード・ブレイカー:ジェニファー・ダウドナと遺伝子編集、そして人類の未来』(未邦訳)
ウォルター・アイザックソン

2012年、遺伝子編集の科学を一変させる「遺伝子のハサミ」──CRISPR-Cas9を、生化学者のジェニファー・ダウドナらが発見した。本書ではこの科学的発見に至るまでのドラマが描かれると同時に、期待できる未来と倫理的課題がまとめられている。新しい技術を使って、人類はウイルスに感染しづらい体を手に入れるかもしれない。だが同じ技術を使って、たとえば子供の身長や筋肉量、IQを向上させてしまっても良いのだろうか? 遺伝子編集を巡る議論を追いかけた一冊。


『千の脳:知能をめぐる最新の理論』(未邦訳)
ジェフ・ホーキンス

神経科学者であり、ハンドヘルドコンピューター「パーム」の生みの親として知られるジェフ・ホーキンスの最新作。神経科学は進歩しているものの、最大の謎──脳内の単純な細胞が一体どのようにして知性を生み出すのかは、未だ解明されていない。そんななか、ホーキンスら研究チームは、脳が「地図のような構造」を使って世界のモデルを構築していることを発見した。私たちはどのように世界を認識しているのか。高度な思考の源は何か? 彼らの発見は、こうした疑問の答えに繋がっている。知性への理解に革命をもたらす一冊。


『クララとお日さま』
カズオ・イシグロ

高度な人工知能を搭載した人型ロボットが登場する近未来SF小説。クララは売れ残りの型落ちロボットだが、高い洞察力と共感力を備える。彼女を買ったのはジョジーという病弱な少女とその家族。ジョジーの「人工親友」としてクララは献身的に尽くし、やがて2人は友情を育んでいく。


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