2020/8/11

【マッキンゼー】今すぐやるべき、業績アップ「3つのステップ」

JobPicks編集長/NewsPicks副編集長
新型コロナウイルスの影響は依然として、世界経済や企業業績に甚大な影響を及ぼしている。
マッキンゼーがこの4月に実施したBtoB企業の購買意思決定責任者に向けた調査「Global B2B Decision-maker response to COVID-19 crisis」によると(全世界3600名、日本では202名が対象)、約4分の1が「新たな機会に向けた方向転換と投資の拡大を検討している」と回答した。
つまり、対応の早い企業は現状の危機下での舵取りを行う一方で、コロナ後の世界を見据えた、抜本的な事業の改革をいち早く始めていると言える。
では、コロナ危機の収束後、どのような施策を行った企業や個人がサバイブできるのか?
NewsPicksは、まだ公表されていないマッキンゼーのマーケティングリポート「迅速な収益回復:ポストコロナの世界における成長ロードマップ」を入手。
その日本版の監訳と執筆を行ったパートナーの柿元雄太郎氏に、業績回復に向け、経営層やマーケティングや営業リーダーが今すぐにできることについて聞いた。

より早く、より細かく

──マッキンゼーはコロナショックからいち早く業績回復し、収益を拡大するためには、現場を含めたリーダーが「5つのメンタルモデル」を持つことが欠かせないとのリポートを発表しました。とりわけ「スタートアップ企業のマインド」が必要だと指摘しています。その理由と背景とは?
柿元 コロナ危機後のトレンドとして、顧客のニーズに「より細かく、より早く」対応することが求められているからです。
──「より細かく、より早く」とは?
コロナ危機の前から、デジタルを活用して顧客により早く、しかも細かくパーソナライズした製品・サービスやプロモーションを届けるというトレンドはありました。
その流れはアマゾンに代表されBtoCから始まり、化学や機械といったBtoBの領域にまで広がっています。
より早くより細かく顧客をセグメントし、個々のお客さんの変化を捉えた企業は競争優位になる一方で、自分のお客さんはあまり変化していないから、自社も変わらなくていいんじゃないかと考える企業との差が開いています。
──だからこそ、大企業は「より細かく、より早く」対応するスタートアップ企業のマインドを身につけよ、と。
いかにスピーディーに物事を決められる体制に変えられるかが鍵です。