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最新シューズ「ナイキ ゴー フライイーズ」を試した!──手を使わず履けることに感動

ナイキから、SNSで話題のシューズ「ナイキ ゴー フライイーズ」のサンプルが『GQ JAPAN』編集部に送られてきた。 スニーカー担当エディターが最新モデルをレビューする。
「ナイキ ゴー フライイーズ」

最注目シューズ「ナイキ ゴー フライイーズ」

手をいっさい使わずに履けるシューズ「ナイキ ゴー フライイーズ」は、2月2日に情報が解禁されるやいなやSNS上で大きな話題を呼んだ。スリッパを履くようにスルッとシューズを履くようすを捉えたgif動画は、またたくまに世界中に拡がった。わたしがシューズの写真をインスタグラムのストーリーズにアップすると、熱狂的なスニーカーファンではない人を含む10数人からメッセージが届いた。そこで、幅広い人たちからの注目度の高さを肌で感じたのだった。

その数日後、「ナイキ ゴー フライイーズ」のテスト用サンプルがナイキから到着した。『ほんとに簡単に履けるのかな?』と疑いの気持ちをもちつつ、おそるおそる足を入れると、驚くほどスポッと履けたのだ。履き方はとっても簡単。履き口の後端からインソールの後ろが飛び出ているので、そこから足を滑り入れて前方にすこし体重移動するだけ。この間わずか1秒未満。そして、「キックスタンド」と呼ばれる踵部分を踏むとヒンジのロックが解除され、容易に脱げる。

このシューズではネオンカラーの「ダイビングボード」という部分に、足を踏み入れるとカチッとロックされる。

特許出願中の双安定性ヒンジとミッドソールのテンショナー(張力調整装置)によって、手を使わずに着脱できる。

2月13日、14日の2日間は、このシューズを試すために各日2kmほどの散歩をしたが、シューズは軽く、足への負担も少ない満足のいく使用感だった。すくなくとも普段わたしが履いているコート系スニーカーよりも、歩きやすかったと思う。簡単に履けるからといって、スライドサンダルやスリッパのように、歩いているさいに、突然脱げてしまうこともない。

スニーカーはシューレースを結ぶ手間がかかる。スリッポンタイプで踵を踏みつけて履くのは自由だけれど、それでは運動機能が落ちて、スリッパのようにしか使えない。このナイキはスリッパのように脱ぎ着でき、なおかつ、足全体をしっかりホールドするので、頻繁に脱ぎ着しなければいけない引越業者の人でも、また屈む姿勢をとりづらい妊婦さんにも喜ばれるにちがいない。人に優しい新世代のシューズである。しかも、Twitter上の反響を見る限り、カラーブロッキングがユニークなデザインも好評のようだ。

ブルーの部分が「キックスタンド」

これまで、着脱が容易だと謳う「フライイーズ」シリーズからは、かかとを踏んで足入れできる「エア マックス 90 フライイーズ」や片手で履き口を拡げて履ける「エア ジョーダン 1 フライイーズ」などのモデルがリリースされてきた。けれども、このニューモデルと比べると、それらは“完全ハンズフリー”とは言いがたく、よほど器用でない限り着脱のさい片手を使う必要があった。スニーカーのフォルムを保ちながら、快適な履き心地とホールド感を両立し、手を使わず履けて脱げるのは画期的だ。

「ナイキ ゴー フライイーズ」は、2月15日に一部のナイキの会員制サービス「ナイキ メンバー」の一部に向けて発売された。2021年後半には一般販売がスタート。価格は1万3000円(税抜)だ。この最新テクノロジーは、要注目である。

「ナイキ ゴー フライイーズ」
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文・近藤玲央名(GQ)


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