強さの秘訣は睡眠と...?中村太地王座が語る、将棋の魅力や棋士の裏話「将棋×睡眠」トークショーをご紹介

強さの秘訣は睡眠と...?中村太地王座が語る、将棋の魅力や棋士の裏話「将棋×睡眠」トークショーをご紹介

ライター: 津持大和  更新: 2018年06月07日

日本将棋連盟と昭和西川のコラボイベント、「中村太地王座トークショー」が5月26日に髙島屋新宿店で行われました。今回のイベントには、中村王座と共に、高野秀行六段本田小百合女流三段が登壇。普段知ることがない棋士の裏話や、将棋と睡眠に関するお話をたくさん聞くことができました。また、イベント後半には、中村王座考案の詰将棋の解答・解説も行われるなど、ボリュームたっぷりのイベントの様子をご紹介します。

nakamura_01.jpg
会場となった髙島屋新宿店

中村王座が惹かれた将棋の魅力は?

百貨店でのイベントということもあり、この日のお客さんはほとんどが女性。MCの高野六段も「将棋イベントでこの女性率ははじめてじゃないでしょうか」と、驚いていました。その後、中村王座が登壇して会場はさらに盛り上がり、多くの方が写真を撮っていました。

nakamura_02.jpg
左から高野秀行六段、本田小百合女流三段、中村太地王座

はじめのトークテーマは、「中村王座が将棋を始めた理由」。中村王座がはじめて将棋に触れたのは4歳のころで、父に教わったそう。さまざまなゲームを覚える中で、将棋の「一手一手自分で考えて、その考えが正しいと勝てる」というところに魅力を感じたと、その理由を話していただきました。

nakamura_03.jpg

将棋と学業の両立

その後も、八王子将棋クラブに通いながら将棋の勉強を続けていた中村王座。小学4年生の時に羽生善治七冠と飛車落ちで対局する機会があったそうで、駒を持つ手が震えるほど緊張したとのことでした。プロ棋士になった後、羽生竜王にその思い出を話したところ、羽生竜王も覚えていてくださったそうで、驚くとともにとても嬉しかったと話されていました。

nakamura_04.jpg
その羽生竜王から中村王座は王座のタイトルを奪取している 王座戦中継ブログより

その後、中村王座は稲葉陽八段も参加していた第25回全国小学生名人戦に出場。決勝で都成竜馬五段に敗れ、準優勝となりました。その頃からプロを意識し始めたそうです。

プロ棋士の世界の厳しさを心配して、両親ははじめは反対していたそうですが、最後は中村王座の熱意を受けて、大学にも行くことを条件に、プロ棋士になる夢を応援してくれるようになったそうです。

「将棋と学業の両立は大変で、周りの人たちからの助けをすごく実感する学生生活だった」と中村王座はお話しされていました。

なぜ棋士は正座をするのか?

中村王座は正座が好きで、その理由を「正座のほうが体に力が入りやすく、集中しやすい」と説明されていました。

昨年から昭和西川に提供いただいたmuatsu座布団は、非常に座り心地がいいと棋士からの評判も良いそうで、中村王座もこの座布団になって腰の痛みも和らいだとのことです。

nakamura_05.jpg
将棋会館で使われているmuatsu座布団

nakamura_06.jpg
イベント後の写真撮影に応じる中村王座

勝敗のカギは睡眠と食事

昭和西川は座布団だけでなく、ムアツ布団も棋士の方に提供しているそうで中村王座も毎日使っているそうです。睡眠の質が悪いと対局にも影響するので、睡眠にはとても気を使っているとのこと。昭和西川は一人ひとりの体にあった寝具を提供しているため、とても寝心地がいいと話します。

「睡眠の次は食事に気を付けたいのですが、王座になっても冷凍食品ばかり食べているのでどうにかしたい。」と会場の笑いも誘っていました。

nakamura_07.jpg

中村王座考案の詰将棋!

nakamura_08.jpg
詰みの基本を教える中村王座

イベントの後半には、中村王座が考案した詰将棋の解説が行われました。問題は5手詰と7手詰の2問です。皆さんは答えがわかりますか?(※解答は本文の最後に記載)


【5手詰】


【7手詰】


nakamura_09.jpg
駒の動き方を教える本田女流三段

nakamura_10.jpg
詰ませ方を教える高野六段

おわりに

nakamura_11.jpg

終始和やかな雰囲気で行われた今回のイベント。本田女流三段による駒の動かし方や高野六段による詰ませ方のレクチャーもあり、盛りだくさんの内容で、中村王座からは、普段知ることができない棋士の日常や裏話を聞くことができました。

将棋連盟と昭和西川の今後のコラボイベントにも注目です。是非参加してみてくださいね!


関連ニュース:老舗寝具メーカー昭和西川株式会社が、日本将棋連盟とタッグを組み(業務提携)棋士へのサポートとコラボ商品の共同開発を順次発表


詰将棋解答

【5手詰答え】

【7手詰答え】

津持大和

ライター津持大和

1996年生まれの福井県出身。山本博志四段の影響を受けて居飛車党から三間飛車党に転身。ゲーム、カードゲーム、野球、カフェが好き。将棋イベントとゲーム大会によく出没します。

このライターの記事一覧

  • Facebookでシェア
  • はてなブックマーク
  • Pocketに保存
  • Google+でシェア

こちらから将棋コラムの更新情報を受け取れます。

Twitterで受け取る
facebookで受け取る
RSSで受け取る
RSS

こんな記事も読まれています