(セ・リーグ、阪神2x-1DeNA=延長十二回、19回戦、阪神12勝7敗、9日、甲子園)K、K、K…。甲子園のライナービジョンに何度も映し出された。先発のD2位・小野が7回9奪三振1失点の力投。その粘りに応える。あとを受けたリリーフ陣が炎の奪三振ショーを演じた。
「三振よりも結果なので。抑えられたことがすべてです」
2番手で登板した桑原は、さも当然のような表情で振り返った。
七回に小野が同点に追いつかれ、打線は一回に敵失で1点を奪っただけ。明らかにDeNAに流れが傾きかけていた八回、虎を勢いづかせた。
まずは代打・石川を135キロの宝刀スライダーで空振り三振。倉本、桑原とひと筋縄ではいかない打者が続いても、キレ味抜群のスライダーで空を斬らせた。今季DeNA戦は6戦5ホールド、防御率0・00。クライマックスシリーズでの対戦が濃厚な相手に、さらに苦手意識を植え付けた。
これにドリスが続いた。2番・柴田をフォークで空振り三振。筒香は直球とシュートのコンビネーションで押して、最後は内角にズドンとストレートをブチ込んで見逃しの三振。ロペスは外角低めに変化球を集めて、これも手を出させずに三振に仕留めた。
「いつもと一緒。一死目を大事に、一人ひとり抑えることを考えて投げたよ」