温泉やグルメだけじゃない!登別温泉の豊かな自然をとことん楽しもう

たくさんの温泉地が点在する北海道において、国内外から人気を集めているのが登別温泉です。温泉宿でゆっくりと湯浴みし、おいしいものを食べて、日常の疲れを癒やすことが目的で訪れる人も多いことでしょう。

しかし、それだけで終わらせてしまってはもったいない! 実は登別温泉、地元の人と豊かな自然が織りなす、多彩なエンターテイメントにあふれているのです。

そのお楽しみをとことん味わい尽くすべく、今回は動画満載でご紹介していきましょう。ちなみにトップ写真は、登別の湯とそこに住む人と訪れる人を守る「湯鬼神」。イベントの際などに登場するそうですよ。

鬼に導かれ、登別の奥の湯へ

▼高さ18メートルの「歓迎鬼像」

登別温泉道への入口、登別東インターチェンジ前に立っているのが、巨大な歓迎鬼像です。鬼が指し示すのは、もちろん登別温泉の方向。導かれるままに、温泉道を上っていきましょう。いよいよ温泉街に入ると、左手に念仏鬼像の鬼祠が見えてきます。

▼「念仏鬼像」は人気の記念撮影スポット

鬼祠を少し過ぎたところに、地獄谷駐車場が見えてきます。ここで駐車して散策したいところですが、もう少し進んでいきましょう。

車でさらに上っていくと、大湯沼駐車場があります。駐車料金を支払い、チケットを受け取ります。このチケットは、先ほどの地獄谷駐車場との共通利用券になっているので、大切に取っておきましょう。ただし、大湯沼駐車場は冬季は閉鎖しており、共通利用のサービスもありませんのでご注意を。

▼近づいただけで熱を感じる「奥の湯」

駐車場の奥にあるのが「奥の湯」です。日和山の爆裂火口跡の一部で、小さいながらも硫黄泉が激しく噴出しています。いかにも温泉らしい湯気が立っていますが、沼の表面温度は約75~85℃にもなるといいます。ボコボコと泡も立ち、なかなかの迫力です。

▼硫黄のかおりも強く漂う

奥の湯を堪能したら、次は大湯沼展望台へと向かいましょう。実は奥の湯と大湯沼は駐車場を挟んで隣り合っているのですが、やはり展望台から見下ろす景色は押さえておきたいところ。「大湯沼展望台 7分」と書かれた看板に沿って、少し急な山道を登っていきます。

▼展望台から見た「大湯沼」

看板通り、7分も登れば展望台はすぐそこです。日和山の裾野に広がる大湯沼は、周囲約1km。沼底では130℃もの硫黄泉が噴出しているようですが、表面温度は約40~50℃ほどだそう。季節ごとに色づく日和山と含め、これは絶景と呼ぶに相応しい風景です。

【動画】奥の湯から大湯沼展望台まで往復してみた

地獄谷の ど真ん中へ!

大湯沼駐車場へと戻り、今度は車で地獄谷駐車場へ。大湯沼でもらったチケットを提示して駐車したら、いよいよ地獄谷へと向かいます。

▼駐車場近くには「地獄谷」の案内板が

まずは入口付近の展望台から、地獄谷の全景を見ることができます。あちらこちらから湯気が上がり、茶褐色の地肌を剥き出しにした山々は、まさに地獄のよう。

▼展望台からの眺め

もっと近くで地獄谷を見学するべく、遊歩道を進んでいきましょう。整備され板張りになっているので、歩きやすいのがうれしいですね。野趣あふれる光景に自然の持つエネルギーを感じながら、歩みを進めていきます。

▼足を止めて思わず見入ってしまう光景

地獄谷は、奥の湯や大湯沼と同じく、日和山の噴火活動によってできた爆裂火口跡です。直径は約450m、面積は実に11ヘクタールにもなるというから驚きです。ここから多種多様な温泉が噴出し、周辺のホテルや旅館に給湯されています。

▼より地獄谷へと近づく遊歩道

途中で遊歩道のT字路を曲がると、より地獄谷へ近づき、その迫力を感じ取ることができます。この先、遊歩道がどこまで続いているかというと地獄谷のほぼ中央に位置する鉄泉池です。

▼熱湯を吹き出す「鉄泉池」

この鉄泉池は間欠泉で、ゴボゴボと熱湯が湧き上がる様を見ることができます。ただし、その頻度や周期は定まっておらず、偶然居合わせた人はラッキーかもしれません。

【動画】地獄谷駐車場から鉄泉池まで往復してみた

温泉街のど真ん中にも間欠泉が!

自然のエネルギーに圧倒したら、温泉街へと足を伸ばしてみましょう。実は鉄泉池のみならず、温泉街のど真ん中にも間欠泉があるのをご存じでしょうか。それが、泉源公園の間欠泉です。

▼「泉源公園」ではかわいい鬼がお出迎え

それぞれに願いを叶えてくれるという、カラフルな金棒がぐるり囲む泉源公園。3時間おきに、公園の隅から大きな音と共に湯気がもくもくと立ち現れます。

▼高さ8mに達することも

近づいてみると、音は大きく、かなりの迫力です。安全のため、近づけないように柵が設けられているのですが、こちらまで熱湯が飛んできそうな勢いで、見ているとドキドキします。50分ほどの活動の後、また静かになるというのも不思議です。

【動画】泉源公園の間欠泉

温泉街の閻魔堂はインパクト大!

迫力のあるものといえば、もうひとつ。温泉街に鎮座する閻魔様に会いに行きましょう。1993(平成5)年、第30回登別地獄まつりの記念事業として製作された「閻魔大王からくり山車」のある「閻魔堂」です。

▼このままでも威厳たっぷりの「閻魔大王からくり山車」

この閻魔様、決められた時間になったら大きな音と共に動き始めます。穏やかな表情は一変、真っ赤な鬼のような形相になり、両手を振り上げます。小さな子どもは怖がって、思わず親の影に隠れてしまうほど。

【動画】閻魔堂のからくり上映

からくりの上映時刻は、10時、13時、15時、17時、20時、21時です。天候などにより閻魔堂が閉まることもあるので、ご注意ください。また、こうした細かな情報をはじめ、登別温泉についていろいろ知りたい人は、まずは登別国際観光コンベンション協会(登別観光案内所)へ行くことをおすすめします。

▼観光案内所にも鬼のマークやオブジェが

今回ここでご紹介したのは、登別温泉の魅力のほんの一部。北海道ファンマガジンでは、過去に「大湯沼川天然足湯」「温泉だけじゃない第一滝本館の楽しみ方」をはじめ、登別温泉の歴史に迫った記事なども掲載してきたので、併せてそちらもお楽しみください。

もっとディープに掘り下げていけば、もっといろんな顔を見せてくれるのが登別温泉です。ぜひそれぞれの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。

取材協力
登別国際観光コンベンション協会(登別観光案内所)
所在地:北海道登別市登別温泉町60
電話:0143-84-3311
営業時間:9時~17時(イベント時変更あり)
定休日:無休
公式サイト
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