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新感覚!日本初の完全ノンアルコールバー「0%」が東京・六本木にオープン!

“大人の街”六本木に、あえて「ノンアル」で挑んだワケとは? 愛酒家編集部員が一足先に「0%」を体験した。

インスタ映えも完璧! 飲まずに酔えるノンアルバー

7月16日(木)、東京・六本木に日本初の完全ノンアルコールバー「0%」がオープンした。

なぜいままで、アルコールを一切提供しないバーがなかったのか? その理由は簡単で、「お酒を飲みたい人は行かない」からだ。実際、量はまちまちだが、記者は毎日ビールやワインを飲まなければやっていられない愛酒家なので、“完全ノンアルコールバー”と聞いたときには「どんな人が行くの?」と考え込んでしまった。

コンセプトは「宇宙にできた最初のバー」。それを内装で見事に具現したのは、いまや国内外を問わず引っ張りだこのアーティストYOSHIROTTEN(ヨシロットン)が率いるクリエイティブスタジオ「YAR」だ。

しかしながら取材を終えたいまは、「うん、ノンアルバー、アリ!」と元気に答えたい。むしろアルコールなしでこれだけ有意義な時間を過ごせるならば、いままでの飲酒はなんだったのか?と思うほど。

「0%」のプロデューサー、山本麻友美さんは立ち上げの経緯についてこう語る。

「私自身そんなにお酒が飲めないので、アルコールが伴う場を心から楽しめないことがありました。『0%』を立ち上げたのは、誰もが同じものを飲んで共感できる時間をつくりたかったから。最近では、ふだんお酒を飲む人でも『今日は休肝日』と決めていたり、車で来たから飲まない、という人も多かったりと、ノンアルコールでも使ってもらえるシーンがたくさんあるんです」

店内を幻想的に照らすネオンのオブジェは、若手アーティストのWAKUの作品。

今回、記者が体験したのは、数あるメニューのなかでもオススメの3種類のカクテルだ。「ノンアルなんて、ジュースでしょ?」という思い込みを180度覆すインパクト! それもそのはず、これらのカクテルは、世界のトップ50を決めるThe World’s 50 Best Barsに3店舗がランクインする「SG Group」の後閑信吾氏が考案しているのだ。それでは、“宇宙にできた最初のバー”をコンセプトにした「0%」のイチオシカクテルを紹介していこう。

「A Real Pleasure ゼロ(0)になる」(1,500円)

まずは、名前に店名を取り入れた代表的カクテル「A Real Pleasure ゼロ(0)になる」。ベチバーウォーターをベースに、フルーツとバジルを合わせた個性的なドリンクだ。土っぽいベチバーの香りにりんごとレモンの爽やかな酸味と甘さが加わり、バジルのほのかな苦味がアクセントになっている。このカクテルのために作られたというオブジェのような丸い容れ物も見た目に楽しい。

「Iceland Bubble アイスランドバブル」(1,200円)

「Iceland Bubble アイスランドバブル」はインスタ“映え”も期待できる美しいカクテル。ジャスミンティーをベースに、ベルジュ(verjus)と呼ばれる未熟ブドウの果汁やパイナップル、ジンジャーなどを合わせたフルーティな味わいだ。サーブする直前に、香りのついた煙が充満する空気のドームでカクテルグラスを覆うので、宇宙感満点の見た目に仕上がる。バブルを割るさいは、スローモーション撮影でどうぞ。

「Nepalede ネパレード、流星ジャーニー」(1,200円)

3つのカクテルのなかでもっとも衝撃が走ったのは、「ティムールペッパー」という赤い山椒をメインに使ったドリンク「Nepalede ネパレード、流星ジャーニー」。ガツンとくるスパイシーな味わいに、レモンとラズベリーの酸っぱさが絶妙にマッチする。ただのジュースでは体験できない、香りと味の重層性の面白さ教えてくれる、まさに“大人の”一杯だ。

「コンブチャ・スパークリング ロイヤルフラッシュ」(900円)

ドリンクメニューでは、カクテルのほか、コールド・ブリュー・コーヒーや自家製生コーラ、ワインテイストのドリンク(赤・白)など20種類以上が楽しめる。ナチュールワインのような味わいの“コンブチャ”は、山本さんが英・ロンドンで毎年開催されているノンアルコールドリンクのフェスティバルで出会い、その美味しさに衝撃を受けたものだそう。

「アボカドフライ ケサディーヤ」(1,200円)

フードは「すべての人が等しく楽しめるように」という理由から、ヴィーガン対応のメニューになっている。ただし、ふだんお肉を食べる人にも満足してもらえるよう、ケサディーヤはジャンクフードのようなパンチを効かせた味付けにしているそう。オレンジピールとカカオニブの食感が楽しいチョコブラウニーや「本日のアイス」もオススメだ。

じつは、店名の「0%」には、アルコール0のほかにもうひとつ意味がある。

「頭を空っぽにしてリフレッシュしてもらうための“0”でもあります。“宇宙にできた最初のバー”というコンセプトにも、初めて地球を宇宙から見るような、ピュアな心を取り戻してほしいという気持ちを込めています」(山本さん)

「0%」には、それを実現するための“体験型メニュー”が用意されている。脳がゾワゾワするような心地よさを感じるというASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)サウンドを聴きながら飲むドリンク、リラックス効果のあるCBDオイル体験、さらには500円を出してバーテンダーにスマホを預かってもらう「デジタルデトックス」のメニューまである。

カウンターでカクテルを飲みふと顔を上げると、バーテンダーの後ろにかかっている美しいミラーオブジェに揺らいだ六本木の街が映し出されている。アルコールを一切摂取していないというのに、まるで酔っているかのような心地よさだ。

お店の象徴のようなミラーオブジェ。カーブを描いているので、そこに映る景色は自然と幻想的になる。

「0%」の営業時間は、なんと朝10時から22時まで。山本さんは、「小さなお子さまがいる方にも、一緒に楽しんでもらえたら」と語る。バーカウンターやテーブル席のあるフロント部分を進むと、奥にクッションソファがしつらえてあるスペースがある。妊娠や授乳でアルコールが飲めなくなった女性や、小さな子どもを連れて来店できる工夫もあり、“ノンアルバー”ならではの使い方ができそうだ。

新型コロナウイルスの感染予防対策のため、7月中は完全予約制(90分)をとっている。予約は公式ホームページから申し込むことができるので、気になる人は早速チェックしよう!

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「0%」
住所:東京都港区六本木5−2−4 ANB Tokyo 1F
営業時間:10:00〜22:00
公式サイト:http://0pct.tokyo/
公式インスタグラム:@0pct_tokyo