テキサスで優勝したチップ・ガナッシのスコット・ディクソン、2018年インディカー・シリーズ
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【INDYCAR】4冠スコット・ディクソン 残留を発表、チップ・ガナッシと複数年契約

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米インディカー・シリーズに参戦するチップ・ガナッシ・レーシング(CGR)は2018年8月13日、スコット・ディクソンとの複数年契約締結を発表した。2003年にインディカー・デビューを果たした今年38歳のニュージーランド人ドライバーは、2003年、2008年、2013年、2015年と4度のタイトルを獲得。一貫してチップ・ガナッシに在籍してきた。

アンドレッティ・オートスポーツと提携する形でインディカー復帰を検討しているマクラーレンは、参戦する際のドライバー候補としてスコット・ディクソンを評価しているとも報じられていたが、F1での成績立て直しに注力すべく来季エントリーは見送る方向だと考えられている。いずれにせよ、名前の挙がっていたディクソン当人は古巣残留を決断した。

同世代の中でベストドライバーと名高いディクソンは、現役インディカードライバーの中で最多の44勝を挙げており、67勝を挙げた伝説のドライバー、A.J.フォイトと、52勝を挙げたマリオ・アンドレッティに次ぐ歴代3位の勝利数を誇る。

参戦17シーズン目を迎えた今年、ディクソンはデトロイト1、テキサス、そしてトロントで優勝を挙げ、4戦を残して2位に46ポイント差をつけチャンピオンシップをリード。また、今季はキャリア通算300戦目の出走を達成し歴代最年少記録を更新。衰えを感じさせず、一貫して高いパフォーマンスを示し続けている。

「いつも言っていることだけど、チップには最上級の敬意を払っているし、彼がこのスポーツで成し遂げてきた事を心からリスペクトしている」とディクソン。「あらゆるドライバーが”彼のためにドライブしたい”って思うような、そんなチームオーナーなんだ」

「CARTに参戦していた2002年からずっと、このチームは僕にとって家族のような存在だったし、来年も更なる勝利とチャンピオンシップ、そしてインディアナポリス500を賭けて戦える事を本当に嬉しく思っている」

チームオーナーのチップ・ガナッシは、ディクソンはこれからもタイトルを狙えるだけの十分な速さがあると述べ、残留を歓迎する声明を発表した。

「スコット・ディクソンという男について語るという事は、彼がこれまで成し遂げてきた業績と記録、数字について言及するということだ。スコットとはこれまでに多くの事を共に達成してきたが、彼が衰えを見せる兆候は一切ない。今なおチャンピオンシップに挑戦できるだけの速さがある。頂点を極めたいと望むドライバーは誰であれ、彼に打ち勝たずしてその願いが叶うことはない。そんなドライバーだ」