ガラン版 千一夜物語(4)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000287760

作品紹介・あらすじ

王の命で買った賢く美しい女奴隷と宰相の息子の話,ペルシア王と海の王女との間に生まれた王子と海の王国サマンダルの王女との縁談をめぐる話,ダマスの商人の息子がカリフお気にいりの貴婦人を助ける話,バスラの王子が父王の死後,夢に見た老人の導きでジンの王に会い様々な冒険をする話など不思議な物語の数々が語られる.

感想・レビュー・書評

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  • 長編2作と短編3作。「ヌールッディーン・アリーとペルシアの美姫の話」は落語風のおかしみ。「ペルシアの王子パドルとサマンダル王国の王女ジャウハラの話」は海中の王国が登場するなどスケールが大きい話。後半の3作は千一夜らしい世界であり、かつ、無駄のないストーリーテリングで楽しめました。

  • 今回から夜の通し番号も廃止。普通の物語になる(たまにシェヘラザード出てくるけど)4巻は短編が6編収録されている。似たような話が多い印象を受ける。解説を読むと少し納得。女奴隷や跡継ぎが生まれない問題が大きく取り上げられているのが時代だな→

    「愛の奴隷・アブー・アイユーブの息子ガーニムの話」が好き。主人公が美女と出会うのが夜の墓地で櫃の中とか最高やろ(笑)あと、この時代のジン(妖精)最強。カリフ(王)の浅はかさも読んでいると突き抜けていて楽しい。ほんと、この時代の人みんな全力なんだよね。何をするにも手加減なし(笑)

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著者プロフィール

国立民族学博物館副館長 人間文化研究機構国立民族学博物館教授/総合研究大学院大学文化科学研究科教授 言語人類学
最終学歴:京都大学大学院文学研究科博士課程修了
学位:博士(文学)
主要業績:「枠物語異聞—もうひとつのアラビアンナイト、ヴェツシュタイン写本試論」堀内正樹・西尾哲夫(編)『〈断〉と〈続〉の中東—非境界的世界をぐ』悠書館 2015。『ヴェニスの商人の異人論—人肉一ポンドと他者認識の民族学』みすず書房 2013。『世界史の中のアラビアンナイト』(NHKブックス)NHK出版 2011。

「2016年 『中東世界の音楽文化 うまれかわる伝統』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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