『Splatoon』の世界にはこんなにも情熱が込められていたのか――渋谷タワーレコードで開催中の「Splatoon展」レポート

ロブはジャッジくんのエサで、コジャッジくんは落書きから生まれた

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屋内から一歩外に出ると、それだけで首筋から汗が吹き出そうなほど暑かった。眩しすぎる太陽は容赦なく肌を焼き、道行く人々は飲み物やハンドタオルを手にしている。普段引きこもっている私からすると歓迎しがたい陽気だが、この日だけはこれが嬉しかった。

2018年7月13日より、タワーレコード渋谷店にて「Splatoon展 at TOWER RECORDS」(以下、「Splatoon展」)が開催されているのである。『Splatoon』シリーズの世界の気候はいつも夏のようなので、この良好すぎる天気も似合うというものだ。

さて、「Splatoon展」の見どころは大きく分けると2つになる。まずは『Splatoon』シリーズの歴史をまとめた年表、そしてブキやキャラクターに関する開発こぼれ話のパネルだ。年表のほうでは原画がたくさん見られるし、パネルのほうではゲームでは知ることのできない設定がたくさん書かれている。

このほかにも写真撮影用のパネルの設置やグッズ販売、さらにはハイカライブの映像を映すスクリーンがあったり、関連amiibo™の試作品が展示されていたりする。なお、初日は午前中の段階で夕方までの整理券がなくなるほどの人気だったそうなので、訪れる方は早めに行ったほうがいいかもしれない。

イカの歴史もすでに3年、豆腐・ウサギ時代を含めれば膨大なものに

「イカす歴史展タクル」と題された年表は、それこそ『スプラトゥーン』が生まれる前からの歴史が描かれている。プロトタイプは豆腐が戦うゲームだったこと、そして最初はイカではなくウサギが主人公だったこと……。イカを生み出すまではかなり苦労したようだが、インクを塗り合うといった部分やキャラクターの雰囲気などは変わらないことがわかる。

そして題材が決まると、『スプラトゥーン』の世界はより魅力を帯びてくる。インクリングたちはさまざまなギアを身に着けあらゆるブキを持ち、より生き生きとしてくるのだ。フェスや当時のイベントに関連したイラストも公開されており、このあたりは前作も遊んだプレイヤーにとっては懐かしくて仕方がないことだろう。

続いての『スプラトゥーン2』の歴史も見どころがたくさんだ。よりオシャレになったイカたち、描き込まれたシャケの原画などもいいのだが、新情報がいろいろある。まず、タコを出す案は『スプラトゥーン2』初期から存在したらしく、きちんと物語もつけるためDLCでの展開になったそうだ。

また、ヒーローモードのラストバトルをイメージした「トキメキ☆ボムラッシュ」といった漫画も展示されている。こちらはアートディレクターの井上精太氏が描いたものであり、シオカラーズ好きはぜひチェックしておくべきだろう。

歴史展における最大の見どころは『オクト・エキスパンション』に関する展示であろう。このあたりには初公開のイラストが多数存在しており、ゲームの世界観を示す漫画に始まり、グソクさんが最初は単なる乗客だったのにネリメモリー大好きおじさんに昇格したエピソード、各キャラクターの設定なども確認できる。

個人的に興味深かったのは、設定時における『オクト・エキスパンション』のラスボスがだいぶ不気味だったところだ。ゲームではかなりマイルドになって方向性が変化しているものの、練り物にした生物からタコを作り出すなんてイメージもあったようである。

なお、歴史展の近くにはそれ以外の設定原画もたくさん展示されている。こちらも細かく見ていくといろいろな発見があることだろう。

「開発こぼれ話」にはファンならば知りたい設定が盛りだくさん

開発こぼれ話のパネルも見どころが多い。まず驚いたのは、「イカバッテンガード」というマスク型のギアの解説だ。これは「Splatoon甲子園」といった大会でマスクをつけている参加者がネガティブな反応を受けることがあるため、むしろコスプレとして堂々とマスクをつけられるようマスク型のギアを考えたのだそうである。

「エンペーサーAu」というクツには万歩計の機能がついたマイクロチップがついていたり、ロブには“ジャッジくんのエサになってしまった案”があったり、コジャッジくんがデザイナーの落書きから生まれたり、パラシェルターに描かれているタツノオトシゴのロゴはカサ専門メーカーのものであったり……。ここまで考えてキャラクター、ブキ、ロゴなどを作っていたのかとうならされる。

『Splatoon』シリーズは作品の世界観も魅力のひとつなわけだが、こうしてひとつひとつのアイテムにも力を入れているからこそ、世界全体がより楽しげに見えてくるのだろう。

歴史展とパネルを見終えたのならば、周囲のポップと記念撮影をしてもいいだろう。イカス号の模型や「Splatoon甲子園」優勝者向けの商品、楽曲「Splattack!」の原案などもある。amiibo™の原型に関しては撮影不可なので、ぜひ自分の目で確認してほしい。

そして、帰りはグッズを買っていくのもいいだろう。タワーレコードと『Splatoon』シリーズのコラボグッズは30種類以上の新作が登場しており、ネル社のTシャツやエプロンなど渋くてイカすものが多い。この日は1Fで先行物販が行われていたのだが、それも行列ができるほどの人気だったそうである。

私もグッズをいくつか購入し、再び外へ出る。空には変わらず照りつけるような太陽があるものの、やはり嫌な気分にはならずむしろこう思う。まさしく『Splatoon』のイベントを楽しむのに最適な日だ、と。

©2017-2018 Nintendo
クレジット:タワーレコード渋谷店

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スプラトゥーン2

Nintendo | 2017年7月21日
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  • NintendoSwitch
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