世界のふしぎな木の実図鑑

  • 創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422430331

作品紹介・あらすじ

木の実の形態はじつに多様で、あるものは翼を持ち、あるものは羽根を持ち、またあるものは綿毛を持って空を翔け、あるものは浮きを使って川や海を旅する。バネ装置やねじれ装置を使って自ら弾け飛ぶもの、鉤爪で動物たちにひっついて連れ出してもらうもの、蟻や鳥などにご褒美を携えてその身をゆだねるものもいる。人間にとっては災害としか思えない山火事ですら、耐火性を備え、繁殖のチャンスに変えるものまで存在する。

本書は、果実や種子のうち乾燥して保管できるものを広く「木の実」と捉え、驚くべき機能美・造形美にあふれた世界の木の実の中から、ビジュアルのユニークさや、植物の営みのふしぎさを感じてもらうことを優先して厳選した約300種を、美麗な撮り下ろし写真とともに紹介する。

第1 部「あつまる」では、植物分類学上同じ仲間に属する木の実を種類ごとに集め、それぞれの造形のバラエティを楽しめるようにした。第2 部「ひろがる」では、植物が繁殖のためにとる木の実の様々な移動手段に着目してグループ分けをしているので、生物進化の妙を特に感じられる。第3 部「かたちづくる」では、棘や凸凹といったテクスチャに注目したり、別の事物に見立てたりして、木の実の個性豊かな形態を紹介している。
すべての木の実には基本情報から雑学もまじえた解説を付すほか、植物分類学の変遷や進化について、世界の木の実分布や活用方法などのコラムも充実。収録種数、独自の構成、迫力ある写真・レイアウトなど、他に類をみないビジュアル木の実図鑑である。

感想・レビュー・書評

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    商品詳細 - 世界のふしぎな木の実図鑑 - 創元社
    https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4168

  • 植物の世界ってほんとうにおもしろくて不思議だなと思わせる1冊。植物は2度、いや3度楽しいか。基本の樹形があり、次は花、そしてその果実、木の実。まったく百花繚乱だ。

    表紙左はバンクシア・セルラタ。高さ19.5cm。ヤマモガシ科。オーストラリア東南部原産の常緑高木。クリーム色の花。

    中央最上部、やじろべえのようなのはキバナツノゴマ。横幅16cm。アメリカ南西部~南米を原産とする一年生草木植物。

    最上部右端、何本もの突起状のがあるのは、ウカンリーナ・アブレヴィアータ。高さ8cm。花はピンク。マダガスカル固有。ページにはすこしずつ違った形状のが8種類載っている。

    下段右端はオオミマツ。アメリカ西部原産の三葉松。マツボックリだ。が、高さ30cm。時には30cm以上、重さは2kg以上にもなる。大きさではナガミマツに次ぐが重さでは世界一。

    表紙には載ってないが、実タネが真っ青なのがあった。食用になるという。タビビトノキ。横幅16cm。立体星型ともいうような形。実が閉じている時は小さいバナナのようだとある。マダガスカル原産。樹高は20~30m。

    著者の小林智洋氏は実家のジャム店「ジャムこばやし」を継ぐかたわら、木の実に魅せられ「小林商会」として世界の木の実を収集、ギャラリー展示やイベント、インターネットなどで販売している。

    山東智紀:九州東海大学、大阪大学大学院応用生物工学専攻修了。緑花文化士。2010年からタイに移住し、世界中の木の実の収集や動植物の観察を続けている。

    写真は巨石でおなじみの山田英春。


    2020.11.20第1版第1刷 図書館

  • 不思議な形、変わった形の木の実のみの図鑑なので思っていたよりも掲載数は少なかったです。
    その代わり写真が充実しており適当にページを開くだけで楽しく、いつまでも見ていられます。
    松ぼっくり一つとってもこんなにも種類があり、こんな大きなものがあるのか!と驚きでした。
    世界にはこんなに素敵な造形、色の木の実があることを知り、自然の不思議さや奥深さを感じます。

  • 全体的に茶色い木の実が多いので、ビジュアルブックとはいえ、「綺麗!」のような印象ではない。
    ただ、茶色にもいろいろな茶色があって、茶色だからこそ造形美に驚く。
    こんな木の実を作ったなんて、自然は本当に物凄い創造力を持つ。

    お気に入りは「ハンバーガービーン」。ちょっと焦げたハンバーガーや、『D-Gray-man』に出てくるティムキャンピーのような木の実、まるでアルマジロなオオミテングヤシ。
    家の近くにあるモミジバフウ。
    ちょっと気持ち悪い姿をした木の実もある。
    一方で嘘みたいに鮮やかなウルトラマリンの種を持つ「タビビトノキ」、珊瑚みたいな「ナンバンアカアズキ」。
    めちゃくちゃでかい「ナガミマツ」。
    全く系統は違うのに同じような形になるものもあって、不思議としか言いようがない。

    だが、何より、まずは、食えるのか?と考えてしまう私は食い意地が張っていて、ちょっと恥ずかしい。
    どれもこれも乾いた状態なので、若木、若い実の状態も見てみたい。
    派手さはないが、世界の不思議な木の実と会えるのは楽しい。

  • 様々な木の実が美しい写真で綴られている。あまり馴染みのない植物も多いので、見て楽しむといったところである。

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1371733

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC03971762

  • 「どうしてこうなった!?」という木の実の写真集です。日本語の一般名が付いていない植物は、ラテン語の学名をカタカナ読みで表記されているので、意味はちんぷんかんぷんです。
    が、見た目が変なものばかりなので、何も考えず眺めるだけでいい本です。
    個人的には、アルソミトラ・マクロカルパがお気に入り。ウリ科でグライダーみたいな形しています。

  • 果物は人間などの動物にその実を食べてもらう
    ことによって、種子を遠くまで運ばせます。

    この本で取り上げられている木の実も、あらゆ
    る手段で、子孫繁栄の為に工夫が凝らされてい
    ます。

    海に流されやすく、風に飛ばされやすく、人や
    動物にくっつきやすく、中には山火事などの自
    然災害を想定した生態を持った木の実もあるの
    です。

    日本語で「タビビトノキ」と呼ばれる種子は、
    何と青いのです。鮮やかな青色なのですが、何
    とこれが食用になるというのものだから驚きで
    す。

    ちなみに「ライオンゴロシ」という木の実を
    ご存知でしょうか。本当にライオンがこの木の
    実により死んでしまったのが由来です。それも
    掲載されています。

    まだまだ世の中に知らないことはたくさんあ
    ります。新しい発見を導いてくれる一冊です。

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著者プロフィール

小林智洋(こばやし・ともひろ)
1978年、京都生まれ、軽井沢育ち。早稲田大学第一文学部哲学科東洋哲学専修卒業。食品商社での勤務を経て、実家のジャム店「ジャムこばやし」を継ぐ。ひょんなことから木の実の面白さ、可能性に気づき仕入れを始め、2010年に東京の古本屋で木の実販売会を初開催。以降、本業のかたわら「小林商会」として世界の木の実を収集し、ギャラリー展示やイベント、インターネットなどで販売している。
http://jamkobayashi.com/

「2020年 『世界のふしぎな木の実図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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