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Amazon EC2 インスタンスの最新情報 – より高速なプロセッサーとより多くのメモリ

先月、私は Nitro システムについて語り、これがどのように EC2 インスタンスの選択肢を広げ、コンピューティング、ストレージ、メモリ、ネットワークオプションの選択肢を拡大することでペースを速めることができるかを説明しました。これによって最新テクノロジーへのアクセスが非常に迅速に可能になり、アプリケーションに最適なインスタンスタイプを選択することができます。

本日は、現在準備中で、間もなく利用できるようになる新しい 3 つのインスタンスタイプを紹介します。

Z1d – 持続するオールコア Turbo Boost を搭載した最大 4.0 GHz で動作する計算集約型インスタンス。これらは EDA (Electronic Design Automation) やリレーショナルデータベースワークロードに最適であり、複数の HPC ワークロードにも適しています。

R5 – 持続するオールコア Turbo Boost を搭載した最大 3.1 GHz で動作するメモリ最適化されたインスタンスで、R4 インスタンスと比べて最大 50% 増加した vCPU と 60% 多くのメモリを搭載しています。

R5d – ローカル NVMe ストレージ (最大の R5d インスタンスでは最大 3.6 TB) を持つメモリ最適化されたインスタンスで、R5 インスタンスと同じサイズ、同じ性能で利用できます。

また、R5 ベアメタル、R5d ベアメタル、Z1d ベアメタルインスタンスもローンチする計画です。既存の i3.metal インスタンスと同様に、低レベルのハードウェア機能にアクセスしたり、仮想環境ではライセンスまたはサポートされていないアプリケーションを実行することができます。

Z1d インスタンス
Z1d インスタンスは、非常に高いコアあたり性能を享受できるアプリケーション向けに設計されています。具体的には次のとおりです。

Electronic Design Automation – チップが小型化、高密度化するにつれて、チップの設計と検証に必要な処理能力は非直線的に増加しています。半導体のお客様は数千コアにまたがるジョブをデプロイします。より高速なコアにアクセスすることで、各ジョブのターンアラウンド時間が短縮され、測定可能なソフトウェアライセンスコストの削減にもつながります。

HPC – 金融サービス業界では、分析を実行したり、リスクを計算する仕事も、より高速なコアの恩恵を受けます。製造企業では、有限要素解析 (FEA) とシミュレーションジョブを実行し、より迅速に完了することができます。

リレーショナルデータベース – データベース上で実行される CPU バウンドワークロードは高いコアあたりのライセンス料金が特徴であり、コストとパフォーマンスの両方でメリットを享受します。

Z1d インスタンスはカスタム Intel® Xeon® スケーラブルプロセッサーを使用し、持続するオールコア Turbo Boost を搭載した最大 4.0 GHz で動作します。6 サイズが用意されており、最大 48 vCPU、384 GiB メモリ、1.8 TB のローカル NVMe ストレージが利用できます。ネットワーク側では、最大 25 Gbps の帯域幅を提供する ENA ネットワーキングが特徴で、デフォルトでは最大 14 Gbps の帯域幅で EBS 最適化されています。通常、クラスタープレイスメントグループで起動し、スループットを向上させ、レイテンシーを削減します。サイズとスペック:

インスタンス名 vCPU メモリ ローカルストレージ EBS 最適化された帯域幅 ネットワーク帯域幅
z1d.large 2 16 GiB 1 x 75 GB NVMe SSD 最大 2.333 Gbps 最大 10 Gbps
z1d.xlarge 4 32 GiB 1 x 150 GB NVMe SSD 最大 2.333 Gbps 最大 10 Gbps
z1d.2xlarge 8 64 GiB 1 x 300 GB NVMe SSD 2.333 Gbps 最大 10 Gbps
z1d.3xlarge 12 96 GiB 1 x 450 GB NVMe SSD 3.5 Gbps 最大 10 Gbps
z1d.6xlarge 24 192 GiB 1 x 900 GB NVMe SSD 7.0 Gbps 10 Gbps
z1d.12xlarge 48 384 GiB 2 x 900 GB NVMe SSD 14.0 Gbps 25 Gbps

インスタンスは HVM と VPC のみであり、適切な ENA と NVMe ドライバーを使用して、AMI を使用する必要があります。C5 または M5 インスタンスで実行される 任意の AMI も、Z1d インスタンス上で実行されます。

R5 インスタンス
R5 インスタンスは前世代のメモリ集約型インスタンスタイプ (M2、CR1、R3、R4) を基礎として、高性能データベース、分散型インメモリキャッシュ、インメモリ分析、ビッグデータ分析をサポートするように設計されています。これらはカスタム Intel® Xeon® Platinum 8000 シリーズ (Skylake-SP) プロセッサーを使用し、こちらも持続するオールコア Turbo Boost を搭載した最大 3.1 GHz で動作します。このインスタンスは 6 サイズが用意されており、最大 96 vCPU と 768 GiB メモリが搭載されています。Z1d インスタンスと同様、ENA ネットワーキングが特徴で、デフォルトで EBS 最適化されており、プレイスメントグループでも起動できます。サイズとスペック:

インスタンス名 vCPU メモリ EBS 最適化された帯域幅 ネットワーク帯域幅
r5.large 2 16 GiB 最大 3.5 Gbps 最大 10 Gbps
r5.xlarge 4 32 GiB 最大 3.5 Gbps 最大 10 Gbps
r5.2xlarge 8 64 GiB 最大 3.5 Gbps 最大 10 Gbps
r5.4xlarge 16 128 GiB 3.5 Gbps 最大 10 Gbps
r5.12xlarge 48 384 GiB 7.0 Gbps 10 Gbps
r5.24xlarge 96 768 GiB 14.0 Gbps 25 Gbps

こちらもインスタンスは HVM と VPC のみであり、適切な ENA と NVMe ドライバーを使用して、AMI を使用する必要があります。

詳細
本日発表した新しい EC2 インスタンスは、お客様のニーズをさらに満たすための継続的なイノベーションという当社の計画を強調するものです。利用可能になりましたら、直ちに追加情報をお知らせします。

Jeff;