**No.5 IWC** パイロット・ウォッチ・クロノグラフ “スピットファイア”
福留亮司 時計ジャーナリスト
「ブロンズケースのクロノグラフはひと際目を惹いた。ケースに呼応するかのようにダイアルはオリーブ・グリーン。ブラウンのカーフスキン・ストラップが装着され、男っぽく仕上げられている。ケースを41mmにサイズダウンしながらも、伝統的なコラムホイール式の自社製キャリバーを搭載するのもいい。9時位置と12時位置にある2つのサブダイアルで計測した時間と分を表示する」
6時位置はスモールセコンド。双方向爪巻き上げ機構が46時間のパワーリザーブを蓄え、軟鉄製インナーケースがムーブメントを磁場から効果的に守る。ブロンズケース×カーフストラップ、自動巻き、41mm径。\740,000〈IWC〉
No.6 MONTBLANC モンブラン ヘリテイジ パルソグラフ リミテッドエディション100
並木浩一 時計ジャーナリスト
「毎年SIHHにはミネルバのヴィンテージ品を持っていき、面影のある新作があるかの賭けをひとりでおこなっている。今年は色が当たった。ピンクシャンペンのようななんとも言えない魅力的な文字盤色が、20年前のミネルバ「ピタゴール」にほぼ一致することを報告しておく」
サーモンカラーのダイアル外周に刻まれたのは、よくあるタキメーターなどではなく心拍計(パルソメーター)。ドクターズ・ウォッチとも言われた古風なクロノグラフの姿を継承する。SSケース×アリゲーターストラップ、手巻き、40mm径、世界限定100本。\3,375,000(予価・6月発売予定)〈MONTBLANC/モンブラン コンタクトセンター〉
No.7 MONTBLANC モンブラン ヘリテイジ パーペチュアルカレンダー リミテッドエディション100
菅原 茂 時計ジャーナリスト
「開発コンセプトは、世界旅行に安心して着けていける、真に実用的な永久カレンダーなのだろう。実際、永久カレンダーは、通常なら困難とされる逆戻しが簡単にできるし、タイムゾーン変更機能や副時針によるデュアルタイム表示など、トラベルウォッチとしても使い勝手がよくできている。3つのインダイアルに永久カレンダーの全表示とムーンフェイズ、デュアルタイムの24時間表示を見やすく配置したデザインも好ましい」
18KRGケース×アリゲーターストラップ、自動巻き、40mm径、100本限定。\2,965,000(予価・9月発売予定)〈MONTBLANC/モンブラン コンタクトセンター〉
No.8 PIAGET エクストリームリー・レディ
本間恵子 ジュエリー・時計ライター
「黄金色にキラキラと輝くスネークスキン。これが手作業でゴールドに彫金されたものと知ってため息が出た。1960年代から70年代にかけ、優れたゴールドウォッチを生み出したピアジェの黄金時代を彷彿させる。写真でも十分美しいが実物はもっとリアル。皮革を使用しない取り組みが進んでいるが、これもある意味エシカルではないかと思った」
深く彫ったり浅く彫ったり、荒らしたり。手彫りによるさまざまなタッチのエングレービングが微妙な光の反射を生み、ウロコのリアルさが際立つ。PG(+ダイヤモンド)ケース&ブレスレット、クオーツ、縦22×横27mm。\6,800,000(参考価格)〈PIAGET/ピアジェ コンタクトセンター〉