プロ野球楽天で球団副会長を務める星野仙一(ほしの・せんいち)氏が4日午前5時25分、死去した。70歳。岡山県出身。家族による密葬が執り行われる予定で、後日「お別れの会」を開く。
楽天によると、星野氏は一昨年7月に急性すい炎を発症した際にすい臓がんであることが判明。その後は闘病を続けていたが、編成業務などは継続。昨年12月末に病状が悪化し、4日未明に家族に看取られながら息を引き取った。亡くなる直前まで「コーチ会議に出られるかな」と話していたという。
星野氏は岡山・倉敷商高から明大を経て、1969年にドラフト1位で中日に入団。気迫を前面に押し出す投球スタイルから「燃える男」とファンに愛され、巨人戦では特に闘志を燃やした。現役時代の通算成績は146勝121敗34セーブ。74年には沢村賞に輝いた。
現役引退後は中日の監督に就任し、2度のリーグ制覇を達成。2002年から阪神を率いて03年に18年ぶりのリーグ優勝を果たしたが、ダイエー(現ソフトバンク)との日本シリーズの後、健康上の理由で退任した。08年に行われた北京五輪では日本代表の監督として出場。11年からは楽天の監督に就任し、13年にはエース・田中(現ヤンキース)を擁して球団創設初のリーグ制覇、日本一に導いた。
監督時代は「闘将」と呼ばれ、14年に退任後は楽天の球団副会長を務めていた。17年にはエキスパート表彰で野球殿堂入りしている。