Photos: Kutomi Hiroshi @ No.2
Styling: Hanae Uwajima @ AVGVST
Hair: Dai Michishita
Make-up: COCO @ sekikawa office
Words: Minako Fujita
舞踊家、井関佐和子さんの撮影が始まった途端、スタッフ全員が息を飲んだ。まるで舞台のようにスタジオを駆けまわり、ダイナミックで、ときにしなやかな、その姿。
「踊るときは、常に体のどの部分を使っているか、筋の一本まで意識します。それが結果、筋肉にもいい刺激になっているのかもしれません」
筋トレは一切行わず、舞踊だけで磨き上げられたからこそ、見るものを圧倒する“本物”の存在感。
「所属する舞踊団『Noism』は、振付に抑揚があって、躍動感と、繊細さといった緩急が求められます。しっかりと踊りで機能し、お客さまが見て美しい体でなければ、プロ失格です」と、取り組む姿勢もストイックだ。そんな意識からレッスン中は常に鏡と向き合い、舞踊と、筋肉のチェックを欠かさないという。くっきりと割れた腹筋だけでなく、手先、足先まで無駄ひとつない体が彼女の表現を支える鋼の武器であることは、誰の目にも明らかだ。
井関佐和子
舞踊家
1978年生まれ。新潟市芸術文化会館を拠点にする日本初の劇場専属舞踊団「Noism」で副芸術監督と舞踊家を兼任。3歳よりクラシックバレエをはじめ、35年間のキャリアで作り上げた肉体美は圧巻だ。