北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
更新:2020年10月23日
札幌市南区の郊外、定山渓温泉街のさらに奥へ進んだ先にある日帰り入浴施設「豊平峡温泉」。豊かな自然に囲まれた大きな露天風呂は開放的で、ゆったりリラックスできると評判です。中には、本格的な味わいの「インドカリー」を目当てに訪れる人も多いのだそう......。でも、なぜ温泉でカレー? その謎に迫りました。
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豊平峡温泉は約51度の源泉をそのまま湯船に流す、100%かけ流し。気温の異なる夏と冬で湯船の温度に差がないよう、温泉職人が約1時間に1回湯船の温度を測り、温度が低めなら湯量を増やし、熱めなら湯量を絞るという手法で温度を一定に保っています。しかし、湯が流れるパイプの開け閉めはすべてが手作業。厳冬期は湯量を増やして湯温を保っていますが、逆に夏は湯量を絞りぎみにして対応しています。ですが、そのままでは湯船の温度が高めになってしまうという問題も。そこで、一部のお湯を露天風呂の脇にある水車の上へと注ぎ、回転させ空気に触れさせて湯温を下げているのです。露天風呂の水車が回っている様子は、夏を中心に気温が高い日だけ楽しめる風物詩的な風景と言えます。
豊平峡温泉のお湯は源泉100%、加水加温なしでそのままです。もちろん循環もしていません。温泉は生き物であり、お湯が空気に触れるとどんどん劣化していきます。ここの湯量が豊富だからこそできるのですが、新鮮なお湯を楽しめるようにと、札幌市内の温泉では唯一貯湯タンクを使っていません。地中から汲み上げた源泉を直接各浴槽に注いでいます。泉質は、ナトリウムカルシウム炭酸水素塩・塩化物泉(重曹泉)。これはわかりやすく言うと、お肌の角質や皮脂を溶かして洗い流すような成分と、肌を保湿するようにパックするような成分とが混ざったもの。そのため、湯上がりはポカポカ感が長持ちし、何より肌がツルツルすべすべに。お湯は緑がかった茶色で湯の華が浮かんでおり、浴槽の淵や床などは石灰華が鍾乳洞のように固まっているのも特徴です。 水中をよく見てみると、緑色に見える部分が確認できます。これは源泉に太陽光が当たり、光合成することで発生する「シアノバクテリア」。酵素を生み出す藍藻類であり、地球の生命を生み出した種とも言われている希少なもの。温泉が源泉100%だという証でもあります。
マイルドな風味の玉ねぎベース、少し酸味がきいたトマトベース、2種類を合わせたミックスベースなど、とにかく種類豊富。「両方食べてみたい!」というのであれば、双方のカレーを楽しめる「ドーキシミキカリー (チキンカリー、ナスとトマトのカリーのセット)」や、3種類のカレーとタンドリーチキン、野菜サラダ、サフランライスなどがセットになった「豊平峡スペシャル」もおすすめ。基本の辛さは中辛ですが、甘口や辛口、激辛にもできますよ。子どもも味わえるよう「お子様」という辛さも。 カレーを頼むとプレーンのナンもセットで付いてきます。豊平峡ファーム産のハスカップがぎっしり詰まった「ハスカップナン」、チーズたっぷりの「チーズナン」、ピザ風味の「ピザナン」など、バリエーションも豊富。 ほとんどのメニューはテイクアウトもできるので、家族へのお土産にもぴったりですよ。
豊平峡温泉では、グルメや温泉のほかにも季節を問わず楽しめるアクティビティ体験がいっぱい。5月~10月末までは敷地内でキャンプもOK(要予約)。7サイト限定で、360度の大自然パノラマとともに家族や友人とワイワイ盛り上がれますよ。またバーベキューハウスでは、ジンギスカンやインディアンバーベキューを外にいながら楽しめます。炭火焼バーベキューは70分の食べ放題。こちらは料金の中に温泉代が含まれています。 施設近郊で実施される、6月~10月中旬の土日限定開催のカヌーは、温泉とインドカリーがセットになったお得なプランが人気。自然豊かな豊平川を水面から眺めるとっておきの時間を過ごせます。(時期により平日も受け付け可) 冬になれば、日本最大級のかまくらの中でジンギスカンを味わえたり、森の中をスノーシューで散策できたりするなど、また違った体験も。冬の名物「巨大かまくら」は、例年1月中旬頃から3月頭頃まで第2駐車場脇に登場。雪の中なので寒いと思いきや、炭火のコンロが暖房代わりで意外と暖かいんです。年度によって大きさや形は多少変わりますが、例年約30名程度は入ることができる広さ。外でたっぷり遊んだ後に、温泉でのんびりできるのもうれしいですね。 各アクティビティの詳細は、施設に直接問い合せを。
札幌中心部から国道230号線で中山峠方面へ向かい、定山渓温泉街を少し過ぎた場所にある豊平峡温泉。札幌市街地から移動するならバスでの移動が便利です。地下鉄真駒内駅から無料の送迎バスが出ているほか、JR札幌駅のバスターミナルからはじょうてつバスの「カッパライナー号」も運行。豊平峡温泉の目の前にバス停があるので、移動の心配もありません。なお、バスの運行時間は夏と冬で異なるので要チェック。
豊平峡温泉 【住所】北海道札幌市南区定山渓608−2 【営業時間】10時~22時30分(最終受付 21時45分) 【定休日】なし 【料金】大人(中学生以上)1000円、子ども500円、幼児(0歳~2歳)無料 ※上記の価格はすべて税込 【各大浴場の利用日】 無意根の湯/奇数日:男性、偶数日:女性 ふくろうの湯、遊湯の湯/奇数日:女性、偶数日:男性 【問い合わせ(TEL)】011-598-2410 【公式サイト】 https://hoheikyo.co.jp/
車で(レンタカーで)
札幌市街から国道230号線で中山峠方面へ走り約50~60分、約35キロメートル。国道230号線で定山渓温泉街を過ぎると左手道路沿にトイレ付きパーキングエリアがあり、そのすぐ先の信号を左折(案内板あり)、道なり約600メートル先の左手。
バスで
JR札幌駅のバスターミナルから「じょうてつバス」の「かっぱライナー号」または「豊平峡温泉行」路線バスに乗車、約80分で終点「豊平峡温泉」にて下車。なお、鉄道は走っていないため、公共交通機関はバスのみ。
お風呂にはアメニティ類はありますか?
はい、あります。内湯に洗い場があり、そこにボディソープとリンスインシャンプーがあります。脱衣場にはドライヤーもあり、コインロッカー(返却式)もあります。女性専用で、メイクルームもあります。タオル類は、手ぬぐいが有料販売、バスタオルは有料レンタルにて用意しています。
露天風呂は男女とも楽しめますか?
はい、楽しめます。露天風呂は合計3つあり、100人入れるお風呂1つと、数10人入れるお風呂が2つです。それぞれを男女入替制で楽しめるようになっていて、奇数日は100人入れるお風呂が男性用、残り2つが女性用になります。偶数日はその逆です。
空いている時期や時間帯を教えてください
おおむね、平日の11時30分頃までと19時以降だと、比較的ゆったり入ることができます。土日は朝からたくさんの方々が訪れます。豊平峡温泉周辺は紅葉の名所でもあるので、秋はかなたくさんの方々が訪れるため、入場制限をする場合もあります。