歌手の平井堅が8日、山梨・河口湖ステラシアターで20年目を迎えた恒例のライブイベント「Ken’s Bar」を行った。
涼しげな白い浴衣姿で登場し、壮大な富士山を背景に女性3人組、Perfumeの代表曲「ナチュラルに恋して」のカバーやヒット曲「魔法って言っていいかな?」、新曲「ノンフィクション」など17曲を熱唱。「僕は品行方正で素行良好な芸能人なので天候に恵まれた。これがあの方なら…マジメに生きてきてよかった」とおちゃめにあいさつして笑わせた。
イベントではライブのために山梨に宿泊し、ウグイスの声に聞きほれたというエピソードを披露。「朝7時ぐらいに目覚めたらウグイスがずっと鳴いていて、本当にきれいな声だなと聞きほれました。西川のりおさんばりの『ホーホケキョ』。ものすごい『ホーホケキョ』で夢現な感じで聞いていた」というが、聞いているうちにあることに気づいたそうだ。
「動物や鳥の鳴き声って人間が考えるわけで犬は『ワンワン』、猫は『ニャーニャー』。われわれは『ワンワン』って鳴くという固定観念で、そう聞こえているかもしれない」。そこでじっとウグイスの鳴き声に耳を澄まし、実際は何と聞こえるのか自分なりに検証してみようと思ったという。
そこで出た結論は一般的な「ホーホケキョ」ではなく、「ヒーヒチャピ」。平井は「何度聞いても『ヒーヒチャピ』。『ホーホケキョ』ではなかった。人間の固定観念ってすごいもので怖い。気を許したらあかんなと思った。『ヒーヒチャピ』をメモったからね」と語り、ウグイスの鳴きマネも披露してみせた。
ちなみに記者も固定観念や先入観を捨てて挑んでみたが、翌朝ホテルの窓辺でウグイスの声に耳を澄ますも、やはり何度聞いても「ホーホケキョ」。ただ、以前から愛犬の鳴き声は「ワンワン」ではなく「オゥオゥ」と聞こえており、動物の鳴き声は人それぞれの考え方や感じ方で変わってくるのだと思った。
それより平井に都会の騒がしさの中であっても動物の鳴き声とか自然に目を向ける大切さを教えてもらった気がする。もっと余裕を持って日常の風景や季節感を感じることを大切にしていきたい。(ちゅん)