競泳・日本選手権最終日(16日、名古屋市ガイシプラザ)7月の世界選手権(ブダペスト)代表選考会を兼ねて行われ、池江璃花子(16)=ルネサンス亀戸=が女子では大会史上初となる5冠を達成した。50メートル自由形は一度も息継ぎをせずに泳ぎ切るノーブレス(ノーブレ)で24秒57、100メートルバタフライは57秒39で制覇。男子では2013年に萩野公介(22)=ブリヂストン=が大会史上最多の5種目を制した。
「本当に達成感でいっぱい。全体的に記録は自己ベストも出なかったし、悔しい結果になったけど、初めて5冠できて、いい経験ができた。タフなレースを最後までこなせたことが自分にとって一番大きかった」
池江は13日に非五輪種目の50メートルバタフライ、14日に200メートル自由形、15日に100メートル自由形でそれぞれ優勝した。
この1年間のタイムでは5種目とも出場選手のトップで、2番手を大きく引き離していた。ヤマ場は50メートル自由形と100メートルバタフライが重なるこの日だった。リオデジャネイロ五輪で5位と大健闘した100メートルバタフライは夏の世界選手権で表彰台を狙える種目だ。
中学生で初出場を果たした15年の世界選手権と、昨年のリオ五輪は出ることが目標だった。今季は世界選手権ではメダルを狙う。冬場も日本記録を連発した20年東京五輪のヒロイン候補が、真夏のブダペストで飛躍する。