野球評論家の張本勲氏(76)が16日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・0)の名物コーナー「週刊・御意見番」に登場。電撃引退を表明した、2010年バンクーバー五輪フィギュアスケート女子銀メダルの浅田真央(26)=中京大=について「スポーツの先輩としてね、いいときに引退したと思いますよ。この人を日本全国で『嫌い』という人はいない。かわいいし、いい子だし。乙女心で相当悩んだと思いますよ。だけど、誰もが通るスポーツマンの道ですから」とねぎらった。
浅田は12日に東京都内で会見。昨年12月の全日本選手権で自己最低の12位に終わり「もういいんじゃないかなと思った」と明かした。ただ来年の平昌五輪を目指すと公言していただけに「目標をやり遂げないといけないと思って、言ったこととの葛藤がずっとあった」と話し、決断したのは2月だったという。今月1日までの世界選手権で日本女子の五輪出場枠が「2」に減ったことが決断に影響したとの見方は否定した。
最も印象に残る演技には「一つは難しいが、やっぱりソチ(五輪)のフリーかなと思う」と、ショートプログラム(SP)16位から巻き返して6位だった14年五輪を挙げた。
世界選手権は日本人最多の3度優勝。ソチ五輪のシーズン後に心身の疲労を理由に休養し、1年のブランクを経て昨季復帰した。左膝の痛みなどに苦しみ、成績は振るわなかったが「もう一度チャレンジすることができてよかった」と語った。
当面はプロスケーターとして活動し、「ザ・アイス」の大阪公演(7月29〜31日、大阪市中央体育館)が引退後の初滑りとなる予定。