東福寺霊雲院:九山八海の庭, 臥雲の庭

通年公開

Reiun-in (Tofukuji)

枯山水庭園

霊雲院は、臨済宗東福寺派の大本山、東福寺の塔頭寺院で、1390年に岐陽方秀が開創し、当初は不二庵と呼ばれていたそうです。寛永年間に熊本藩主細川忠利・光尚父子から贈られた遺愛石を須弥山に見立て、九山八海の庭の中央に配置しています。重森三玲氏が1970年に荒廃していた庭を復元しています。

九山八海の庭

書院からの眺めは格別で、正面の滝石組から船石、それから遺愛石へといたるリズムと、海を模した白砂の波立つ動きが絶妙にマッチしています。多くの石と植栽が配された庭園ですが、決して圧迫感を感じさせない上、不思議と見ていて飽きない構成が秀逸です。人も多くなく、ゆったりと鑑賞できる寺院です。

臥雲の庭

奥には龍門瀑と三尊石が配され、鯉魚石の昇る姿が表現されています。そこから流れる川の様子と空を漂う雲の姿が心地よく表現された庭です。