アサヒ、保有するカゴメ株をTOBに応募 保有資産見直しの一環

アサヒ、保有するカゴメ株をTOBに応募 保有資産見直しの一環
 11月2日、アサヒグループホールディングス は、カゴメ が実施する自己株式の公開買い付けに保有するカゴメ株全株を応募すると発表した。成長事業に投資を集中させるため、保有資産や投資の見直しを行っている。都内同本社で5月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 2日 ロイター] - アサヒグループホールディングス <2502.T>は2日、カゴメ <2811.T>が実施する自己株式の公開買い付けに保有するカゴメ株全株を応募すると発表した。アサヒは、成長事業に投資を集中させるため、保有資産や投資の見直しを行っている。
アサヒの持ち株比率は10.03%。売却価格は2461円となっており、全株売却した場合には246億円となる。売却益約78億円は、2日発表の業績予想数字に織り込まれている。買い付け期間は11月4日から12月2日。
アサヒとカゴメは完熟トマトのカクテル「トマーテ」など共同で商品開発を行ったり、販促、物流などで協力してきた。アサヒでは、カゴメ株を売却した後も、業務提携関係は継続するとしている。
同日発表した2016年12月期の連結売上高は1兆8600億円から1兆8750億円(前年比0.9%増)へと上方修正した。買収を完了した欧州4事業の売上高150億円を織り込んだ。
連結営業利益は1407億円(前年比4.1%増)に据え置いた。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト15人の営業利益予測の平均値は1420億円となっている。
1―9月期の連結売上高は前年同期比0.5%増の1兆3655億円、営業利益は同9.7%増の1026億円だった。炭酸飲料やコーヒー飲料が好調だった飲料事業が増益に寄与している。

清水律子

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