Inc.:生産性向上テクニックは巷に溢れています。Ricahrd Branson卿は、毎朝5時に起きることを勧めています。ジャーナルもいいかもしれません。瞑想やベッドメイキングなんて方法まで提案されています

どのアドバイスも、本質的に間違いはありません。しかし、生産性のエキスパートであり作家でもあるチャールズ・デュッヒグ氏が、Q&Aサイト「Quora」において、示唆に富む回答をしています。それによると、この種のアドバイスを書いた記事のほとんどに、大きな欠点があると言うのです。

学術研究で、誰もが生産的になれる唯一無二の習慣などないことが証明されています。あるアドバイスが効果的な人もいれば、まったくの時間の無駄になることもあるのです。

人はそれぞれ大きく異なります。だから、生産性アップに適した習慣が人それぞれに違うのは当然のこと。たとえば夜明け前に起きることで仕事がはかどる人もいれば、生まれ持ったバイオリズムに合わない人もいます。

誰にでも通用する唯一の生産性向上法

であれば、自分に合った生産性向上テクニックを見つけたいと思うのが人情です。そのためには、専門家のアドバイスもなしに、自力で日々のルーチンを確立するしか方法はないのでしょうか? ご安心ください。デュッヒグ氏によると、誰にでも通用する唯一のヒントがあるんです。

大幅な生産性アップが実証されている習慣確立アプローチがあります。それは、生産性に関係するとわかっていること(正しい目標設定、選択と集中、よりよい判断など)について、ほんの少しでも深く考えられる方法が見つかるまで、様々なルーチンを試してみること。

これは具体的に何を意味するのでしょう? 端的に言えば、いろいろな方法を試し、自分が何を達成したいのか、どうやってそれに取り組むのかについて、より深く考えられるトリックやアクションを見つけること。同氏の言葉を借りるなら、もっと「静観的」になることが目標です。

それは、ある人には瞑想かもしれないし(デュッヒグ氏にはただ退屈なだけだったそうです)、「ストレッチゴール」を設定して、自分の行動がそれに沿っているかを定期的に考えることかもしれません。

同氏は、このように結論付けています。

生産的な人は、日々の習慣やルーティンを確立することで、より深く考える癖をつけようとしています。そして、自分に合ったものを見つけるまで様々なルーティンを試します(ある週は瞑想、次の週はエクササイズ、その次の週は毎朝ストレッチゴールを書くなど)。そして、最適なルーチンが見つかったら、忠実にそれを続けるのです。

Ignore Most Productivity Advice: This Is the 1 Thing You Need to Know About Habits | Inc.

Jessica Stillman(訳:堀込泰三)

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