阿比留瑠比の偏向ざんまい

「立憲主義」を振りかざす民進党よ 菅直人政権の「無法」を忘れたのか?

【阿比留瑠比の偏向ざんまい】「立憲主義」を振りかざす民進党よ 菅直人政権の「無法」を忘れたのか?
【阿比留瑠比の偏向ざんまい】「立憲主義」を振りかざす民進党よ 菅直人政権の「無法」を忘れたのか?
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※この記事は6月15日発売の『偏向ざんまい~GHQの魔法が解けない人たち』(産経新聞論説委員・阿比留瑠比 産経新聞出版)から転載しました。ネットでの購入はこちらへ。

 「自由と民主主義に立脚した立憲主義を断固として守る」

 民進党の綱領はこう高らかにうたっている。一時は「立憲民主党」という党名も模索しただけに、よほど立憲主義に強い思い入れがあるのだろう。

 以前は新聞紙面でほとんど見かけなかったこの言葉だが、2015年の安全保障関連法審議と憲法解釈の議論などをきっかけに、メディアに頻繁に登場するようになった。

 定義はいろいろできるにしろ、おおよそ「政府による統治行為を憲法にのっとって行う原理」「権力者の恣意によってではなく、法に従って権力が行使されるべきだとの原則」といった意味である。

 民進党をはじめ野党や一部メディア、憲法学者らは、例えば安倍晋三首相の憲法観を語る際に「立憲主義に真っ向から反する」(菅直人元首相)などと批判する文脈で多用する。安倍首相やその政権が憲法を軽視しているとレッテルを貼るのに、使い勝手がよい言葉でもあるようだ。

 とはいえ、民進党がまるで立憲主義の守護者か、忠実な履行者であるかのように振る舞うのには違和感を覚える。民進党の前身である民主党の政権担当時は、果たしてどうだったか。

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