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勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか 単行本 – 2014/5/16

4.2 5つ星のうち4.2 60個の評価

商品の説明

出版社からのコメント

堀江貴文氏絶賛!
「歪んだ正義を振りかざす国税・検察。決して間違いを認めようとしない巨大な敵に
ドン・キホーテのように単身で立ち向かい、勝利をもぎ取った、
いつでもポジティブで明るく困難に立ち向かう男の奇跡の物語である。」

田原総一朗氏
「国家最強捜査機関に、真っ向から立ち向かう著者。徹頭徹尾実話だというのが恐ろしい。」

江川紹子氏による13ページにおよぶ解説を収録!

【内容紹介】
マルサは突然やってきた。その日から「勝率ゼロへの挑戦」が始まった――。
刑事裁判の有罪率は99.9%を超える。ましてや、マルサ(国税局査察部)が刑事告発して、
検察特捜部が起訴しなかったこともなければ、起訴されて無罪になったことも歴史上一件もない。
そんな勝率100%を誇る、国家最強捜査権力タッグから、いかに史上初の無罪を勝ち取ったのか?
長期間にわたる、執拗かつ過酷な取調べをいかに乗り切ったのか?
確信犯的に、シロをクロに塗り替えようとする捜査権力との戦いを白日のもとにさらす、戦慄の物語。

【本文より】
私の話を一通り聞いた年輩のヤメ検弁護士はこう言った。
「随分と国税局も手こずったみたいですね。しかし一旦国税局が告発したとなると、 ほぼ確実に起訴されることが予想されます。
ご存じかどうか分かりませんが、刑事裁判では無罪を取ることは非常に難しいし、時間もかかります。
積極的にお勧めするわけではありませんが、納得することも必要です。痴漢の場合と同じです」
耳を疑わずにはいられなかった。
しかし、現場の経験豊富なプロフェッショナルが戦わずに白旗を掲げた方がいいという意見は重みがあった。
そして、こうして冤罪は生まれるのだと、その瞬間に理解した。

【著者紹介】
八田隆(はったたかし)
実家は石川県金沢市兼六園近隣。金沢大学附属高等学校、東京大学法学部卒業後、外資系証券の世界に。
ソロモン・ブラザーズ証券、クレディ・スイス証券、ベアー・スターンズ証券に在籍。
クレディ・スイス証券在籍時の株式報酬過少申告を故意の脱税とされ、国税局査察部強制捜査後、刑事告発。
東京地検特捜部起訴。法廷闘争により、査察部告発・特捜部起訴の事案で史上初の無罪が確定。それまで税務調査開始から5年余りを要した。
座右の銘「人間万事塞翁が馬」「After all, tomorrow is another day」。
趣味はブリティッシュ・ロック、ブルゴーニュ・ワイン、100を切るか切らないかのゴルフ。
2014年3月現在、19歳のメス猫Autumnの給仕係としてカナダ、バンクーバーに在住。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2014/5/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/5/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 254ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334977847
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334977849
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 60個の評価

著者について

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八田 隆
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石川県金沢市出身

1987年    東京大学法学部卒業

1987-2001年 ソロモンブラザーズ証券(ディレクター)

2001-2007年 クレディ・スイス証券(マネージング・ディレクター)

2007-2008年 ベア―・スターンズ証券(シニア・マネージング・ディレクター) 

現在はカナダ、バンクーバーに在住

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
60グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2019年6月17日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    この本は人に勧められて随分前に読みました。
    一言でまとめると「有罪率100%と言われていた国税局査察部による刑事告発から無罪を勝ち取った外資系証券マンの話」ですが、無罪を勝ち取るまでの行動力とその行動を支える思考や泉のように湧く発想力が素晴らしく、テレビドラマでも観ているかのような展開で「これが事実なの?」と思いながら一気に読めました。読了後は重い映画を観た後のズドーンとした感じが残ったものの、この話のことはすっかり忘れていました。
    それがつい最近、仕事で窮地に立たされ収入の半分を失いそうになった時に、ふとこの本の事を思い出したのです。この本の第零章には「人には時に人生を左右する試練が訪れる。その試練から逃げることなく挑戦する人に、私の物語が少しでも勇気を与えることができれば、望外の喜びである。」と書かれていたなと。そして久々にこの本を手に取りパラパラと読み返して対策を立て、仕事を乗り切りました。
    私は法律も裁判も金融も門外漢で、この本の内容の細部までは理解していませんが、著者の八田氏は検察のあり方や刑事司法などについて疑問を呈するだけではなく、私の様な普通の人が何かを乗り越える時に諦めずにやり切る事を後押しする為にこの本を著したのかなと思っています。
    それと余談ですが、この本は言葉のセンスが素敵で素人目線には平野啓一郎さんの『日蝕』くらいに感じました。
    多くの方に読んでもらいた本です。
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年7月21日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    日本の検察庁、及び裁判所の刑事事件に対する態度のおかしさ。
    有罪にするのが仕事で、無罪になるのは失敗or敗北という観念を暴露する意味では最高の書と思う。

    気に入らなかったのは、勝訴(無罪を勝ち取った)からか、過去の行いに少々自己陶酔しているフシが
    そこかしこに見受けられる点である。
    取調べの内容をボクシングに喩えたり、外資系証券会社での過酷な経験でタフな人間像を描写したり・・・。
    事実だけで十分なインパクトがあるのだから、もっとシンプルにまとめればよかろうに。と思った。
    4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2019年11月9日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    今後困難なことがあった時にはこの本を読みかえしたい。自分よりも辛い思いをしていてもこんなに頑張っている人がいるという励みになる本だと思った。
    3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年5月29日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    「冤罪被害者の戦い」の記録となると暗くウエットな話を想像しがちだがいい意味で予想は裏切られた。やや硬い文体であるが論旨は非常に明快で判りやすく、何が起きて何が問題なのか第三者でも容易に理解できる。この表現力は曖昧な説明では顧客に納得してもらえない外資系証券マンという著者の出自によるものだろうか。

    全体を通して感じられるのは著者の闘争心である。自分が犯罪者でないことを何としてでも証明してみせる・・という強烈な闘争心である。そして試行錯誤しながらこの気持ちを勝つためのモーメントに繋げていく過程は娯楽小説では到底味わえない緊張感に満ちている。特に検察取調べから裁判、そして無罪判決確定までの検事・裁判官とのやりとりは圧巻で快哉を叫びたいくらいである。

    検察・国税にとっては焚書にしたいくらいの本であろう。 いやひょっとすると今後彼らが地雷を踏まないための「マニュアル」の一つになるかもしれない。
    32人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年5月24日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    この2年ほど、著者の八田隆さんがつづっているブログ「蟷螂(とうろう)の斧となろうとも」を読んできた。冤罪と真っ向から闘う姿と心情がリアルタイムで伝わってきたものだ。その死闘の記録が一冊にまとまったのは感慨深い。

    日本は刑事事件として裁判にかかると、99.9%が有罪になる国だ。大学の1年生向けの法律概論のような授業で、それが世界的には異常なことであると聴いたことを覚えている。しかも脱税に限れば過去において100%有罪判決が出ているのだ。

    前例を重視する国で、八田さんはその100%の前例に挑んだ。負けることも覚悟の上のまさに死闘であったと思う。その闘いに勝利したのである。

    新約聖書ルカによる福音書に、イエスがのちに一番弟子となるペテロ(シモン)に「深みに漕ぎ出して、網をおろして魚をとりなさい」と言う場面がある。ペテロは、「私たちは、夜通し働きましたが何ひとつとれませんでした」と答える。ペテロはプロの漁師だ。そのプロが収穫ゼロだったときにイエスは「網をおろしてみろ」というのである。ところがペテロは不思議なことに「でも」という。「でも、おことばどおり、網をおろしてみましょう」と。

    聖書はつづける“そして、そのとおりにすると、たくさんの魚が入り、網は破れそうになった。”

    私は八田さんの本の中に、聖書のこの奇跡物語のわずか数行に書かれているのと同じものを感じる。

    たぶん、クリスチャンではない八田さんは、そんなことを感じる読者に閉口するだろう。しかし迷惑承知で言うと、私は、神が八田さんを選び出して「深みに漕ぎ出しなさい」と呼びかけた気がするのだ。さらに言えば、それに八田さんは「やってみましょう」と応えた気がするのだ。

    ブログと同じ「蟷螂の斧となろうとも」と題された第零章の末尾にこう書かれている。
    「愚かな行動が歴史を変えることもあるということを知ってほしい」

    八田さんは自分が愚かだと知っている。ドンキホーテにたとえているほどだ。それでも、「やっていないことをやったと言えない」「国家権力が好き勝手やっていることが我慢ならない」。それで、やってもいないことを「やった」と「自白」しなかった。

    しかし、いつでも愚かに行動せよということではない。それについては、本書末の解説で江川紹子さんが記した八田さんのことばに答えがある。
    「有罪であっても無罪であっても、判決自体が私の人生に影響することはない。私の幸不幸を決めるのは、国税局でも検察でも裁判所でもなく、私自身だ」

    この覚悟をもって決断する人だけが得る勝利の物語。すばらしい物語だ。
    30人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年6月21日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    私は今回の集団申告漏れを起こした外資系証券で、八田さんの当初は同僚であり、後に部下となった者です。

    今回の件が起きて八田さんひとりに白羽の矢が立てられ、そしてそれに真っ向正面から勝負するということになったとき、正直社内では、そんなんやっても無駄、勝つ見込みなんてゼロ、さっさと諦めた方が楽、という冷めた空気が流れていました。

    でも八田さんは周りにどう思われようと関係ない、とにかく納得できないものは一切しない、できない性格であり、「やっていないことをやったとは言えない」という、ものすごくシンプルなただ一つの信念を貫きました。本で初めて知ったことですが、逮捕されるということもありえるというときに親しい友人のひとりが、自分はいいけど子供がかわいそうと言ったときに、逆に、逮捕されても真実を貫くことが子供のためと確信して否認を決めた、とありますが、これこそがまさに八田さんの発想です。

    本にも書かれている通り、社内で緘口令が敷かれていたこともあって私も最初はやはりそういう社内の雰囲気に同調していましたが、八田さんの活動をブログ等でフォローするうちに、これは税金の申告うんぬんの、ある意味小さなことにこだわっているのではなく、国家権力の矛盾という大きなものに疑問を感じて立ち向かっているんだということに途中から気付き始め、この事件に対する見方がだんだんと大きく変わっていきました。

    今回の完全勝利は、まず八田さんくらい超頭が良くて、いい意味でしつこく、そして意外にもものすごく純粋な一面を持ち合わせている彼だからこそなし得たことだと思います。
    最初は孤独で精神的に追い詰められ、つらい長い時間を過ごされたと思いますが、八田さんは戦うごとにだんだんと強くなっていくのがこの本からも読み取れます。そして今回の完全勝利の後だからこそ言えることなのかもしれませんが、もしかしたらつらい戦いをなしえたというよりもむしろどこかでその戦いを楽しんでいたのではないか?もっと言うと、この戦いにハマっていたのではないか?とさえ思えるくらいです。

    努力する者は楽しむ者に勝てず、というのは私の好きな言葉のひとつですが、更に楽しむ者はそれにハマる者にかなわない、と思います。何事にもハマると(仕事でも)、たとえつらいと思えるようなこともつらいと感じなくなるからです。その道で成功している人はみんな例外なく自分のしている仕事にハマっている人ばかりです。

    そうでないと勝利のあとで、なんとかして上告させよう、更に国賠訴訟までしよう、そしてそれにもし勝ったならば、そのお金を1銭も懐に入れることなく、今後同じように冤罪に苦しむ人たちのサポートに回ろうなんていうことするでしょうか?

    確かに以前の職場である外資系証券であの優秀な能力を今後もう生かせないであろうことは本当に残念だし、マーケットにおいても多大な損失かもしれません。
    でも期せずして得た今回の経験をもとに、もしかしたら以前のキャリア以上に今後の新しい人生のステージにおいて賭ける価値のある、ハマれるであろう目標に出会った八田さんを正直とってもうらやましく思います。

    取り調べ可視化が大幅に拡大されるというニュースが先日ありました。これも形だけではなく本当に中身からそう変わっていくことをまた今後八田さんは切り込んでいってくれるでしょう。
    29人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年5月20日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
     外資系証券マンとして世界レベルで業績をあげてきた著者が、突如国税当局と検察に狙いうちされ、しかし不屈の闘志と多くの支援者の助力を得て、見事裁判闘争に勝利する物語。
     敢えて一口で言えば、「世界に通用する著者と、日本のごく狭いムラ社会でしか通用しない検察との闘い」ということになろうか。
     とくに、著者と東京地検特捜部検事の取調室での攻防のくだりを読むと、いっそうこの思いを強くした。
     著者が指摘する検察や刑事司法の問題は的確であり、その解決策もまた司法関係者にはなかなか思いつかないであろうものを含んでおり、世界を見てきた著者ならではのものだと感じた。
     
     そして、実は読み応えがあるのは、著者がこれほどの壮烈な裁判闘争に勝利することができた背景として語られる、外資系証券マンとしての仕事ぶりや人間模様である。
     優秀な弁護士や理解のある裁判官に恵まれたからの勝利とも言えそうだが、実は、やはり著者自身に「勝利する力」があったからだと納得がいく。
     ページ数の都合からだろうか、この章がやや駆け足になっている感があるが、裁判闘争物語と外資系証券マンの世界の物語の二本立てとして読むことができるという意味では、これまでの冤罪関係の作品と一線を画していて、この本の価値を高めていると思う。

     著者でない人が同じ事件に巻き込まれたとき、果たして勝利できたか、という疑問は起きるが、おそらく著者自身も全てを理解しているからこそ、独自の冤罪防止策を提案し、さらには「捨て石」となってまで実践しようとしているのだろう。

     勝利したとはいえ失ったものが多かったかもしれないし、そもそも著者は不本意だったかもしれないが、日本の刑事司法の未来を切り開く人、それも世界に通用する知力と胆力のある人が彗星のごとくに表れたことは、喜ばしいことである。

     司法関係者でなもなく、ジャーナリストでもない著者によるものであるからこそ、ひろく読まれてほしい本だと思う。
    38人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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