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日本初の世界自然遺産「屋久島」の悠久の自然に癒される。

自然との共生を再認識する旅。第三弾は、悠久の自然が息づく「屋久島」。樹齢数千年を超える屋久杉の大木、映画『もののけ姫』の舞台にもなった神秘の森、そんな島のディープな自然と遊び、楽園「サンカラ」で、天からの恵みに癒される。

屋久杉の巨木を巡り、太古の昔から変わらない大自然を体感。

「縄文杉」をはじめとする樹齢数千年の屋久杉の大木が群生し、島の面積のおよそ2割が世界自然遺産に登録されている「屋久島」。縄文杉は、幹の周囲が16mもある日本で最も太い杉。樹齢については諸説あるが、紀元前からこの島を見守ってきたことは間違いない。ゴツゴツして凹凸が激しい幹の表面を見ていると、木の精の目や口が浮かび上がってきそう。「ウィルソン株」と呼ばれる樹齢2千年の巨大な切り株は、内部に畳10畳ほどの空間があり、あるポイントから空を見上げるとハート型が現れる。恋愛運アップのご利益があるとか。2本の杉が寄り添うように立ち、地上10メートルの高さでつながっている「夫婦杉」、縄文杉の発見まで最大の杉とされていた樹齢3千年の「大王杉」など、見たこともない巨木、古木を訪ね歩き、屋久島の悠久の自然を体感して。

映画『もののけ姫』の舞台にもなった神秘の自然。

屋久島には、標高1936メートルの九州最高峰の宮之浦岳があり、積雪を観測できる場所としては国内で最南端。年間降水量は約4,000ミリメートル。東京の2倍以上の雨が降る。林芙美子が小説の中で「月に35日雨が降る」と表現したように、日本一雨が多い島なのだ。亜熱帯から亜寒帯まで混在する気候は、屋久島の多様な自然を作り出す。深い緑に覆われた峡谷「白谷雲水峡」は、映画『もののけ姫』の舞台にもなった。様々な種類の木々が重なり合い、珍しいシダやコケが生い茂る神秘の森。サンゴ礁と岩場が混在する周囲の海は、スキューバダイビングの絶好のポイント。北西部の永田浜は、アカウミガメの産卵数で日本一の記録を持つ。屋久島には、起伏の激しい地形と変化に富んだ気候が生んだ表情豊かな自然があふれている。

屋久島と共生し、真のホスピタリティを提供する「サンカラ」。

「サンカラホテル&スパ屋久島」は、島の高台のおよそ3万平方メートルの敷地に、2010年にオープンしたオーベルジュ型リゾートホテル。屋久島との共生と、真のホスピタリティサービスを理念に掲げ、大自然に囲まれて心から寛げる「空間」、シェフの技と自然の恵みが詰まった「食」、そしてゲストのあらゆるリクエストに応える「バトラーサービス」によって、その理念を実現している。12棟24室のヴィラと5室のスイートルームは、ウッドを基調にしたアジアンモダンのインテリアに統一。客室のアメニティとして、屋久島で育った花、果実、植物のエキスをふんだんに配合したオリジナルのスキンケアセットを置いている。スパは、タイの高級スパ「アジアハーブアソシエイション」。100%オーガニックハーブを使用した温感トリートメントが、身体の芯からリラックスさせてくれる。

サンカラホテル&スパ屋久島
鹿児島県熊毛郡屋久島町麦生字萩野上553
TEL/0800-800-6007
E-mail/
料金/1泊 1室(2名利用)2食付 ¥52,000~
(※この料金は、2015年1月時点のものです。)

屋久島の大自然の中で味わうサンカラ・キュイジーヌ。

オーベルジュ型リゾート、サンカラの顔でもある2つのレストランでは、フレンチの名シェフ武井智春氏が生み出す美食を、自然のパノラマを楽しみながら堪能できる。プールサイドに面した「アヤナ」は、スタイリッシュで開放的なレストラン。屋久島の水と島育ちの酵母を使った芳ばしい焼きたてのパンと、有機野菜や季節のフルーツ、鹿児島産黒豚のハムやソーセージなどが味わえる。レストラン「オーカス」のディナーは、シェフの知恵と技、屋久島の自然の恵みが詰まった本格フレンチ。九州産を中心とするオーガニック野菜や近海の新鮮な魚介など、豊かな自然が育てた食材を洗練された一皿へと昇華させる。ここでしか出会うことのできないサンカラ・キュイジーヌを、屋久島の大自然の中で味わうという、贅沢な時間が待っている。

Yuka Kumano