CELEBRITY / Scoop

家族のために、自分のために、手料理をふるまう男性セレブたち。

「男の料理」というと、素材や道具にこだわりまくる達人の域に入りがち。でも、最近はそんな傾向にも変化の兆しが。デヴィッド・ベッカムやマシュー・マコノヒー、この人も? とびっくりするような意外な大物まで、冷蔵庫にある材料でサッとおいしいものを作る料理上手な男性セレブが急増中! 彼らのクッキングエピソードをご紹介します。

デヴィッド・ベッカム ACミラン在籍時にはイタリア料理の学校へ通っていた!

(左)家族に大好評のリゾット。Photo by Facebook/@davidbeckham/David Beckham(右)朝食の力作!? 目玉焼きにプチトマトとベーコンをトッピング。Photo by Instagram/@davidbeckham/David Beckham

現役時代よりはだいぶ自由に食を楽しめる環境になったからか、SNSに友人たちと食事を楽しむ様子がしばしばアップしているデヴィッドは、愛妻のヴィクトリア曰く「ベッカム家のメインシェフ」。家族の食事を作るのが大好きというデヴィッドは、2009年からイタリアのACミランに所属していた時、地元の料理学校に通っていた。「前から料理を習ってみたかったし、子供たちはイタリアンが好きだし、やってみようと思ったんだ」と語る。半年間、プロ養成を目的にしたスクールで学んだ自慢の生パスタやリゾットを家族にふるまっている。特にリゾット作りにはまっていて、「完ぺきなリゾットを作るのは難しい。ずっとかき混ぜながら材料を加えていくんだ」と雑誌の取材でコツを披露。「料理をするとリラックスできる。子供たちも喜ぶんだ。特にサフランを加えたミラノ風リゾットを作るとね」。デヴィッドのフェイスブック公式ページには、鍋をかき混ぜながら撮ったセルフィーが掲載されたことも。ヴィクトリアには野菜中心のメニューを用意することが多いとか。

ブラッドリー・クーパー シェフ役がサマになるのは子供の頃からの役作りにあり!?

最新作『Burnt』(原題)の1シーン。挫折からの起死回生を目指すシェフを熱演。Photo by Instagram/@weinsteinco/Weinstein Co.

10月23日から全米公開の映画『Burnt』(原題)で主人公のシェフを演じるブラッドリー・クーパー。10年前にもTVシリーズ『Kitchen Confidential』(原題)でもシェフ役を務めている。劇中で見せるプロそのものの手つき、実は子供の頃から培ってきたものだ。イタリア系の祖母が料理を作るのを手伝ったり、様々なレストランでバイト経験があり、「子供の頃から役作りしてきたようなもの」と本人は話している。
仕事が忙しい時期は無理だけど、時間があれば毎日自分で料理するそう。得意料理を聞かれると、「冷蔵庫の中にあるもので作るタイプ」と言うから、腕前はかなり期待できそう。もっとも、『Burnt』での役作りのためにミシュランの三ツ星レストランのシェフから指導を受けて、「むしろ、どれだけ料理ができないのかを思い知った」とか。家庭菜園も始めたというから、恋人のイリーナ・シェイクにも、彼女が喜びそうなヘルシーな料理をふるまっているはず。

ダニエル・クレイグ 6代目ジェームズ・ボンドはシェフだった!

妻のレイチェル(左)とは舞台でも共演。息抜きは2人でクッキング? Photo: Splash/AFLO

有名になる前はパブでシェフとして料理を作っていたというダニエル・クレイグ。「今でもキッチンに立つと、興奮してゾクゾクする」という筋金入りの料理男子だ。「料理は大好きだけど、仕事で作るのはいつも20人分とかそれ以上だったから、少人数分の料理を作るのは苦手なんだ。いつも大量に余らせてしまう」という独特な悩みの持ち主だが、逆にそれを活かして『カウボーイ&エイリアン』(11)の撮影中はセットでスタッフたちに料理をふるまっていた。最初は数人程度だったのが、ダニエルの料理の腕を知ったスタッフたちの間で噂が広まり、「最初はステーキを何枚か焼く程度だったのに、いつの間にか50人くらい集まるようになってしまったので、ケータリングの人たちにも手伝ってもらったよ」とのこと。妻のレイチェル・ワイズも料理が得意なので、夫妻でいろいろな料理に挑戦しているそう。今年は夫妻でニューヨークの舞台に出演したが、息抜きに2人で新しいレシピに挑戦していたかも。

マシュー・マコノヒー 妊娠中の妻に手料理を振る舞う愛妻家。

(左)2008年、第1子妊娠中だった現在の妻・カミラとマリブでトレイラーハウス暮らしをしていた頃。Photo: Splash/AFLO(右)2015年1月25日(現地時間)、SAGアワードにて。Photo: REUTERS/AFLO

妻のカミラと2人で、高校生を対象にした基金「Just Keep Livin」を立ち上げているマシュー・マコノヒー。公式サイトではヘルシーな食生活を送るためのティップスを教える食育動画がアップされていて、マシューがホストを務めている。指導に当たっているのはTV番組で人気のシェフ、ガイ・フィエリ。マシューもゲスト出演したことのある自身の番組ではいかにもアメリカンな高カロリー食を紹介しているガイだが、ここではシンプルな食材と行程の健康的なレシピを披露。彼はマシューの結婚式のケータリングも担当した。
『ダラス・バイヤーズクラブ』(13)で20キロ近く落とす厳しいダイエットをしたときも、当時第3子を妊娠中だったカミラに食事を作ってあげていた。「高タンパク質食と糖質制限のダイエット中で、5オンス程度しか食べられなかったけど、カミラのためによく料理したよ。彼女はステーキが好物なので、リブアイを作ってた」。繊細で凝ったものではないけれど、武骨な男の料理は本人のイメージにぴったり。

クリストファー・ウォーケン 料理番組に自らを売り込むほどの本格派。

静かな役にも凄みを漂わす怪優、クリストファー・ウォーケンが愛してやまないものは猫と料理。雑誌に小エビのアペタイザーやズッキーニのリングイネなど自慢のレシピを紹介したこともあり、本気で料理番組をやりたくて、8年ほど前には自ら調理する姿をビデオ撮影して売り込みをしたほど。「チキンと洋梨のローストを作る男」と題されたその動画は現在YouTubeでも見ることができる。手順を説明しながら、キッチンのシンクで下ごしらえしていく手際のよさは本物。数年後にはコメディ系のウェブサイト「Funny or Die」で、同じレシピを用いた動画に出演。TVシリーズ『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』のリチャード・ベルザーを自宅に招くという設定で、ブロンドのモデル風の美人アシスタント2人(80年代にヒットしたロバート・パーマーのMVのパロディ)を従えて地元のスーパーでの食材買い出しから調理、試食までを演じている。

子役時代も父親が経営してベーカリーでお手伝いしていたクリストファー(右)。Photo: Getty Images

イアン・マッケラン

Movie by Facebook/@ianmckellen/Ian MacKellen

御歳76歳でサーの称号を持つ大御所、イアン・マッケラン。SNSを使いこなし、お茶目なコメントや動画をアップし、テイラー・スウィフトとも交流のある名優は、『X-Men』シリーズの共演者たちにリゾットを振る舞ったりする料理好きでもあり、Facebookの公式ページで朝食作りを披露した。撮影されたのは、ハリウッドの映画関係者御用達のホテル「シャトー・マーモント」。イアンは「これからお気に入りの朝食を作ります。スクランブルエッグです。これを見ているあなたはラッキーだよ。これは世界一のスクランブルエッグだからね。これはわが家に伝わるレシピなんだ」と語りながら、調理をスタート。2人分に全卵を3個使い、大量のバターと生クリームも少々加えて、かなりリッチな味になりそう。加熱時間は好みによるので、目で見て判断するようにとアドバイス。あらかじめ用意したバター・トーストに載せて出来上がり。見た目よりも味重視といったところだけど、ふわふわに仕上がった卵は美味しそう。パンを一口かじって見せる名優の笑顔が可愛らしい。

(左)『X-Men』や舞台でも共演するパトリック・スチュワートと。2013年の感謝祭のターキーを前に。(右)コミコン参加で集まった『X-Men』シリーズの共演者たちにリゾットを調理中。Photos by twitter/@SirPatStew/Patrick Stewart

Text: Yuki Tominaga