南シナ海の中国滑走路「ほぼ完成」、米シンクタンク

滑走路がほぼ完成した南シナ海のジョンソン南礁〔AFPBB News

 ここ数年の中国の言動を見ただけでも、中国が「嘘つき大国」であるということを日本人は身に染みて感じてきた。それにもかかわらず、ことを荒げないように日本は努めてきたのではないだろうか。

 中国は5千年の歴史を通じ、嘘で人民を統治してきた国家である。現王朝を正当化するために、前王朝の歴史は現王朝が(歪めて)書き正史としてきた。従って、中国の本当の歴史は正史にはなく、稗史と呼ばれる方にあると言われる。

 古来、中国の言動は嘘塗れであり、日本の善意などが通ずるはずもなかった。端的な一例は、3.3兆円にのぼる日本のODA(政府開発援助)が中国の近代化を促進したが、中国からは日本糾弾しか聞こえてこない。

近年の事象と出鱈目な言い分

 我々の身近に起きた事象を見ても、中国の主張が矛盾に満ちたものであることが分かる。しかし、一向に謝罪などしないし、逆に報復などの行為で圧力さえかけてくるのが中国流である。

 最大の関心事である尖閣諸島の領有問題については、くどくどと述べる必要はない。1910年頃の写真では尖閣諸島の住民が日章旗を高々と掲揚している。

 もっと明白な事実は、福建省の漁民31人が強風で遭難し尖閣諸島の和洋島に漂着したおり、石垣村の人たちが熱心な救助活動で彼らを祖国へ生還させたことに対して、「駐長崎領事馮冕(フウ・ベン)」が「中華民國九年五月二十日」の日付で、「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島」と明記した感謝状を出している。1920年のことである。

 その後、日本人が引き上げ、敗戦で米軍に占領されるが、登記簿上は日本人の所有になっている。こうした現実を力で押し切ろうとしてきたのが中国である。

 鄧小平の改革開放で経済が発展し、石油資源が必要になってくると見るや、海洋法を定めて勝手に自国領に編入する。2010年9月には尖閣諸島沖で違法操業していた中国漁船が、取り締まりを実施した海上保安庁の巡視船に体当たりする追突事案が発生した。

 中国では自国の海域内で中国漁船が操業していたところ、進路に日本の巡視船が突然現れ接触した。漁船は魚釣島海域を離れたが、巡視船が追いかけてきて逮捕したというような報道ぶりであったという。その後は、報復とも思われる民間社員の捕縛などで圧力をかけてきた。

 同時に、領海侵犯を頻繁にするようになり、横暴にたまりかねた石原慎太郎・元都知事が都で購入する動きを示すと、ことを穏便に解決したいとする民主党政権が国有化を決定した。

 こうした日本の動きに対し、中国は漁民などが行き来したことなどを理由に「古来、中国の領土であった」と、平然と主張する状況である。