「Somerset」は馬蹄形のフレームを持つ折り畳み自転車。電車・バスに持ち込みやすいよう設計された。


「Somerset」の折り畳み機構上の特徴は2つ。1つめはフロントフォークが、フロントホイールとリアホイールがぴったり重なる位置までスライドすること。これにより、電車・バスなどに持ち込んだ際のフットプリントを低減できる。



2つ目は馬蹄形のフレーム。内部にはシートポストを収納でき、折り畳み時の小型化に貢献している。シートの反対側は、折り畳んだ際のハンドルとして利用可能。駅のホームなど、自転車に乗れない場所での持ち運びを楽にしてくれる。


馬蹄形の中央の空いた部分には、専用デザインのバッグを取り付けることもできる。また、バッテリーを設置して「Somerset」を電動アシスト自転車にトランスフォームすることも可能だ。



台湾在住のデザイナーKaiser Changさんは、「Somerset」を、台湾でも発生しつつあるラストマイル問題解決のためにデザインしたと説明している。

「ここ数年、原油価格の高騰を受け、台湾政府は人々に対して自動車ではなく、地下鉄(Mass Rapid Transit:MRT)を利用した通勤を推奨している。だが、自宅やオフィスからMRTの駅までの距離は、歩いて行ける範囲を超えることが多い。我々は、折り畳み自転車を電車やバスなどの公共交通機関と共存できるよう、進化させていかなければならない」


「Somerset」はまだプロトタイプ段階。だがすでに、台湾における検査機関「Cycling & health Tech Industry R&D Center」によるストレステストを終了しており、市販化される可能性はかなり高いということだ。