1. 5月に楽しむ札幌のおすすめお花見スポット

達人指南

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5月に楽しむ札幌のおすすめお花見スポット

  4月になると全国的に桜は散ってしまうが、北海道の桜はゴールデンウィークに見頃を迎える。この時期に北海道を訪れれば、2度目のお花見が楽しめてしまうのだ。今回は札幌お花見の魅力についてお教えしよう。

サッポロビール博物館

  札幌で見られる桜はおよそ4種類。おなじみのソメイヨシノ。花と葉が同時に出てくるエゾヤマザクラ。濃いピンク色で、ぽんぽんのような花をつけるヤエザクラ。木も花も小さく可憐な姿のチシマザクラ。これらの桜はゴールデンウィークから咲き始め、五月の中旬から下旬にかけて見頃となる。

今回は道産子に愛される札幌のお花見スポットについてご紹介!

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札幌のお花見の達人
(きんたいちめぐみ)
金田一 恵美さん

札幌のお花見の達人
  生まれも育ちも札幌。札幌市資料館近くのデザイン会社でディレクターとして勤務。北海道の生産者さんと直に関わりながら、加工食品のパッケージからブランディングまで広く携わる。小さい頃は狸小路を三輪車で駆け抜け、大人になった今も会社近くの大通公園でお昼休憩に鳩と戯れながらピクニックを楽しむ生粋の札幌っ子。

春は参拝がてら北海道神宮でのんびりひなたぼっこ兼お花見。円山公園で友人同士集まってのお花見。札幌ビール園でジンギスカン食べ放題でお花見。観光客かと思うくらいベタな観光エリアを日常的に憩いの場としている。

達人が語る 札幌 花見の魅力

北海道神宮

  エゾヤマザクラ、ソメイヨシノ、ヤエザクラなどが中心に植えられており、1400本の桜が咲き誇る札幌でも有数の花見スポットだ。280本の梅も植樹されており、こちらも桜と同時に見頃を迎える。全国でも珍しいことだが、札幌の春は桜と梅がほぼ同時に咲くため、北海道神宮では一回で二度美味しいお花見が出来てしまうのだ。

さらに面白いのが、境内の梅や桜を利用したお土産だ。梅林からとれる梅を利用した梅酒「神宮の梅」は一本800円。甘めでコクがあり飲みやすい。お神酒の代わりとして売られているものなので、容器も神事で使う瓶子(へいし)の形をしていて珍しい一品。

また境内で採取した桜で作った北海道神宮毛体の桜湯茶(一個500円)もおすすめ。桜の塩漬けだけではなく、日高昆布と十勝の黒豆が入っているというのが特徴だ。湯のみに入れてお湯そそそぐと桜の花がふわっと開き、黒豆の香ばしさと桜の香りが漂う。お祝いの贈り物としても人気がある。

梅の香り、桜の美しさ、そして桜と梅を使ったお土産。北海道神宮の花見の楽しみ方は色々だ。

円山公園~みんなで花見

円山公園

  円山公園は札幌市内でも古くから知られる桜の名所。札幌の街づくりで大きな役割を果たした島義勇を偲び、1875年に北海道神宮の参道に150本の桜を植えたのが始まりとされている。地下鉄でのアクセスもよく、桜のシーズンには大勢の花見客でにぎわっている。

その目的はもちろん花見。冬の終わりを告げる桜は、北海道の人にとって春のメッセンジャー。道産子に混じって、北海道のお花見を賑やかに楽しんでみてはいかがだろうか?

街中の花見スポット~レトロな建物と桜の風景

道庁

  札幌の街中はビルが建ち並ぶオフィス街というイメージが有るかもしれないが、実は隠れた花見スポットである。大通りの西5、6、7、12丁目にも桜の木が植えてあり、ちょっとしたお花見を楽しむことが出来る。

特におすすめなのは12丁目の札幌市資料館と桜の風景。札幌資料館は1926年、札幌控訴院のちの札幌高等裁判所として建てられた建築物。歴史を感じさせる石造りの外観に桜がよく映え、非常に情緒ある風景が広がる。

またレトロな建物繋がりでご紹介したいのは北海道庁旧本庁舎。通称「赤れんが」だ。これは平井晴二郎を主任とした道庁の技師が設計し、1888年に建築されたアメリカ風ネオバロック様式の建物。お花見シーズンの敷地内にはカスミサクラ・ヤエザクラ・チシマザクラなどが咲く。レトロな建物と桜の風景は、異国情緒漂いながらもどこか懐かしさを感じさせる。

いずれも写真が趣味の人にお勧めしたいスポットだ。

桜だけじゃない札幌の花見

さっぽろライラックまつり

  花見と言うと桜を思い浮かべる人も多いと思うが、札幌では桜以外の花をテーマにしたお花見イベントも充実している。

札幌の平岡公園には1200本の梅が植樹されており、開花時期には梅の良い香りが漂う。そこで行われる梅まつりも春を告げる行事として多くの人に親しまれており、毎年10万人もの人が訪れる。期間限定で食べられる梅ソフトはほんのりとしたピンク色。ミルキーな口当たりと爽やかな風味で大好評だ。その他にも麺がピンクの「梅林そば」など、梅を使った限定商品が数多く販売される。

また、桜が散ったあとバトンタッチするかのように咲き出すのが、札幌の花とも言えるライラック。この花をテーマにしたイベントさっぽろライラックまつりが初夏に開催される。大通り会場では、約400本のライラックが可憐な白と紫の花びらで来場者を迎えてくれる。「ライラックフィスティバルワインガーデン」など、道産のワインと道産食材を使用した料理を存分に味わえるコーナーもあり、とても人気がある。

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達人の札幌花見の楽しみ方ランキング

花見スポット

  どのスポットに行けば良いのか迷ってしまうという人のために、目的にあったお花見スポットを紹介しよう!

おすすめポイント
  友達と一緒にでわいわい、にぎやかな雰囲気がでお花見を楽しめるのは円山公園。お花見イベントへ参加したいなら、平岡公園で開催される梅まつりへ行ってみよう。ゴールデンウィークの札幌は桜と梅、両方の開花時期と重なるので2つの花が咲き誇る美しい風景を写真に収めることが出来る。家族でお花見するならモエレ沼公園がおすすめ。園内には、エゾヤマザクラなど約2,800本の桜が植えられている桜の名所だ。人気スポットである、さくらの森にはイサムノグチのデザインした遊具が設置されており子供達も大喜びするはずだ。札幌のみならず季節の花を気軽に楽しめる日帰りバスツアーが最近では人気がある。ご年配の方とのお出掛けやカップル、お子様と2人など気軽に楽しむ事がきるのもバスたび!の魅力。

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桜を見ながら食べたいグルメ

  北海道と言えばやっぱりグルメ!数ある札幌グルメの中でも、特に花見と一緒に楽しみたい美味しいものをご紹介!

おすすめポイント
  くどいようだが、北海道の花見にジンギスカンはかかせない!ツキサップじんぎすかんクラブの敷地内にも桜の木があり、手軽に花見とジンギスカンを楽しむことが出来る。またお酒が好きな人におすすめしたいのが、札幌にある酒蔵・千歳鶴の日本酒。千歳鶴では札幌南部を水源とする豊平川の伏流水を使ったお酒を作っている。桜を眺めながら飲むお酒は格別だ。甘党なら餅菓子商 白谷で季節限定のさくらもちを買おう。ここのさくら餅はよくある桜の葉を使ったさくら餅ではなく、桜あんが中に入ったお餅。甘い物好きの人は要チェックだ。

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編集部の視点
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円山公園のアクセス情報

  【住所】北海道札幌市中央区宮の森
【交通アクセス】
【駐車場】第一駐車場(683台), 第二駐車場(150台)
【お問合せ】011-621-0453(円山公園管理事務所)
011-211-2579((財)札幌市公園緑化協会)

地下鉄で

  【地下鉄大通り駅から円山公園】
東西線宮の沢行きに乗車、「円山公園駅」で下車し徒歩約5分

車で

  【新千歳空港から円山公園】
新千歳空港ICから、道央自動車道にのり、札幌北ICで降りる
その後、石狩街道(国道5号線)に出て環状線(北18条東1丁目)を右折し、直進
札幌リラベル教会交差点(南2条西28丁目)で右折

【札幌市内から】
市内中心部から南一条通等を経由し約15分

バスで

  【新千歳空港から円山バスターミナル】
空港連絡バス(北都交通)で75分

達人に聞く札幌花見のQ&A

Q お花見時期の札幌の気温は?
A お花見時期の北海道の平均気温は12℃ほどだ。ただし気温が不安定で日中暖かくても、夜には冷え込むことも多い。特に風が強い日は体感温度がぐっと下がるので、ジャケットと急激な冷え込み対策にホッカイロ等もあると心強い。
Q 札幌の桜の一番の見頃は?
A 平年開花日は5月3日。満開になるのは5月7日のゴールデンウィークとされている。ただし2013年の開花は5月13日で満開になったのは5月17日とかなり遅かった。北海道は雪の影響もあるため、開花時期はまちまち。天気予報で桜前線を確認してから旅行の日程をたてよう。
Q 本州の桜と北海道の桜の違いは?
A 北海道ではソメイヨシノもメジャーだが、エゾヤマザクラも一般的に植えられている。ソメイヨシノよりもエゾヤマザクラは寒さに強く、濃いピンク色の花をつける。また花と葉が同時に出てくるという特徴がある。
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