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大自然の楽園、パラオの魅力。(Maki Saijo)

透明度の高い海、豊かなサンゴ礁、様々な珍しい種類の魚が見られることから、「ダイバーの聖地」とも呼ばれるパラオ。これまでに2度訪れた私はすっかりパラオの虜です。パラオを知る5つの魅力をご紹介します。

1. パラオってどんな国?

〈左上〉上空から見渡す無数のロックアイランド。〈右上〉生活のなかに常に存在するハイビスカス。〈右下〉宿泊していたパラオ・ロイヤル・リゾートのプライベトビーチ。〈左下〉どこを覗いても透きとおった海。

天皇、皇后陛下が戦後70年の戦没者慰霊のためにパラオを訪問したニュースを聞いて、名前を知った人もいるのではないでしょうか? まずは簡単にご紹介。パラオ(正式名称:パラオ共和国)は、500〜900ほどの小さな島々が集まってできた一つの国。人口はわずか2万人程度と、世界でもTOP5に入るほどの少なさです。日本の真南にあり時差もなく、成田空港から直行便を利用すれば約5時間で着けるので、ショートトリップにも最適。(深夜発に乗れば、朝着きそのまま遊びに行くことも可能!)また、昔日本の統治下だったこともあり、パラオ語の単語の約25%は日本語が由来。なかには変わった伝え方をされたのもあり、パラオ語で「ビールを飲むこと」を「ツカレナオース」、「美味しい」を「アジダイジョーブ」と言います。パラオ人は、とても親日で陽気な人たちばかり。信号もなければ高層ビルもない。カルチャーショックを受けることもありますが、流れる空気も人も私は大好きです。

2. イルカと一緒に泳ぐ!

Dolphins Pacificでは、イルカたちのパフォーマンスで祝福する挙式も人気。

このイルカたちの屈託のない笑顔を見て癒されない人はいないのでは? パラオを訪れたら、イルカの施設Dolphins Pacificに行かずに旅は完結できないはず。自然に囲まれた場所にあり、敷地面積は東京ドーム2個分の広さ。バリアフリーも整っているので、子供から、お年寄りの方、障害を持った人など誰でも楽しむことができます。この施設にはイルカが6頭ほどいますが、キャラクターも特技も人間のようにバラバラ。様々なプログラムのなかで、私は1番人気のワンデートレーナーを体験しました。イルカに指示をだしたり、餌をあげたり、一緒に泳ぐことができます。イルカはとても感覚的かつ遊ぶのが大好き。人間が怖がって引いてしまうと指示は聞いてくれません。堂々と遊ぶ姿勢が大切です。さらに、人が近づくとイルカたちはあるものを持ってきます。トレーナーが、消化の悪いものを食べさせないよう、他では行わないトレーニングを行ったそう。何を持ってくるかは行ってからのお楽しみです。

5. ヘリコプターで、パラオの空を空中散歩。

上空から見た、Dolphins Pacific。

パラオの中心地であるコロールではヘリコプターを予約でき、時間は20分、40分、60分と選べます。ヘリコプターにはドアがついておらずスリル満点...ですが、美しい景色を眺めていると怖さなんてそっちのけ。 真っ青なラグーンに連なる緑鮮やかな島々。空から見るとまた違った美しい景色を堪能できます。丸々としたかわいい形をしたこれらの島々は、パラオの代名詞でもありロックアイランドと呼びます。珊瑚礁が隆起してできた数百もの島の総称で、海水の浸食によって横から見るとマッシュルームのような型に。2012年にはめでたく世界遺産に仲間入りを果たしました。このようにパラオの海には自然の力によってできた作品がたくさんあり、ドライバーさんがくじらの型やアーチ状の島を見せてくれます。また、このとき運がいいことに絶滅危惧種でもあるジュゴンの親子をみることができました。

3. 天国に最も近いビーチを求めて、カヤンゲル島へ。

数年前までは知る人ぞ知るカヤンゲル島のロングビーチ。

現地の人は、カヤンゲル島はパラオで一番美しいビーチがある場所と言います。まず、そこに向かうまでにコロールから車で1時半かけて北部アルゴロン州へ。そこからさらに1時間ほどボートに乗って、カヤンゲル島へ向かいます。ボートで移動中、海の色がいくつもの青に変わっていくのが分かります。さらにカヤンゲル島に近づくと、海の色がさらにエメラルド色に。向かう途中は野性のイルカが定住しているので、高い確率で遭遇できます。目を見開いて周りを観察してみてください。人に慣れているのかジャンプを披露してくれるなど好奇心が強くサービス精神たっぷりです。カヤンゲル島に到着すると、そこはもう別世界。エメラルド色の海、真っ青の空と長くつづく白い砂浜ビーチ。人によって作られたものがひとつもない景色。別名、天国の島と称されるのも納得。辿り着くまでに少し時間はかかりますが、行く価値があるのは言うまでもありません。

4. クラゲの湖、ジェリーフィッシュレイクへ。

まるでクラゲになったような気分を味わえます。

マリンレイク(=大昔の地殻変動により、ロックアイランドに囲まれて出来上がった塩水湖)はパラオに100ほどあり、その中の一つがジェリーフィッシュレイク。タコクラゲが約1500万匹生息していて、湖がオレンジに染まることもあるとか。無数のタコクラゲが泳ぐ景色はとても幻想的。ゆらゆら〜と泳ぐ姿は癒されます。刺されないの?と思うかもしれませんが、ここのクラゲは毒を持ちません。大昔に外海から隔てられて外敵がいない環境になったため、今のような生態になったそう。この湖に辿りつくまでにロックアイランドを10分ほどハイキングするので、アドベンチャー好きな人にはおすすめ。訪れるにはあらかじめ許可証が必要なので、オプションツアーに申し込むのがスムーズです。是非、パラオでしか叶わない不思議な体験をしてみませんか?

6. 夕日を見て一日を終える。

パラオの海に沈んでいく夕日。

お昼の真っ青な空も素晴らしいですが、パラオの夕日はまた格別。最初はオレンジですが、刻々と移り変わっていく空の色。 夕日がすっかり海に落ちてしまったあとも、空が紫色になることも。 惜しみつつ眺めていると気付いたらあたりは夕闇に。毎日夕方の数分間だけ繰り広げられる、空の一大スペクタクルです。夕日を見ながら今日一日に感謝。それがパラオのシンプルライフです。東京の生活では毎日夕日を見ることは難しいですが、こんなに美しい世界が地球上にあると身をもって知ると小さな勇気が湧いてきます。

Maki Saijo