MUSIKTECHNIK

世界の楽器店から 第3回:implant4(日本・大阪)〜 コタツが置かれたカフェのようなギャラリーのようなシンセサイザー・ショップ 〜

骨董品店やギャラリーが軒を連ねる大阪・西天満。その一角にあるimplant4は、かなり個性的なシンセサイザー・ショップです。土足厳禁の店内には、ふかふかの絨毯が敷かれ、なんとコタツも置かれています。オーナーが自作したという白色で統一された棚には、シンセサイザーやリズム・マシンが整然とディスプレイされており、気になる機材があれば、絨毯やコタツでくつろぎながら音出しすることが可能。有料のコーヒー・メーカーや閲覧自由な書籍類も用意されているので、音出しに疲れたら雑誌を見ながらお茶することもできます。ショップに違いないのですが、カフェのようなギャラリーのような人の部屋のような不思議な空間。それがimplant4なのです。

implant4がオープンしたのは2005年のことで、現在の場所には今年2月に移転してきたとのこと。“実際に機材に触れて、音を出すことができる”というのがimplant4の大きなコンセプトのようで、Elektronの製品群やDave Smith Pro2といった新しい機材だけでなく、TR-808やTR-909、TB-303といったヴィンテージ機材も音を出せる状態になっています。大阪のシンセ・マニアの間では、完全に“憩いの場”になっているようで、週一のペースでやって来る常連さんも。お客さんはテクノ系のクリエイターが多いとのことで、中にはここでマスタリングをやってしまう猛者もいるそうです。

オーナーがデザインしたオリジナルTシャツも販売中で(税込3,500円)、“このイラストのタッチ、何かに似ているなぁ……”と思っていたところ、実はオーナーの宮地裕さん、REON製品のデザインも手がけているとのこと。drift boxのデザインは、実はimplant4のオーナーの手によるものだったのです。

とにかく居心地のよい空間であるimplant4。先日、店内ではステファン・ゴールドマンによるワークショップが開催されたとのことで、今後はそういったイベントなども積極的に開催していきたいとのことです。関西圏にお住まいで未訪の方は、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

implant4
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